第13話シルビアとアルファード目線
シルビア目線
「美味しいですわ」
今日から王宮での教育が始まった。金曜の夜から日曜日の夕方まで過ごす。カレンと別れてから王宮に来て、少ししたらもう豪華な夕食。
それも、王妃と一緒だ!
初日から、御一緒なんて、きっと私が特別だからだわ。
それも、この食事美味しいのなんのって。まあ、量は少ないけど、パンを食べればどうにかお腹膨れるわ。
お昼もあんなんじゃ足りないわ!
「それは良かった。でも、少し食べ物を落とし過ぎだね。カレンはそんなこと無かったよ」
前に座るアルファード様が少し困ったように言った。
また、カレンか!
「申し訳ありません・・・。つい美味しくて、口に入らないのに入れちゃうんです」
「・・・はああ」
大きな溜め息が聞こえ、キョロキョロと見回したが誰だか分からなかった。
「でも、私の誕生日にはパートナーとして側にいなきゃいけないから、これから気をつけね」
「分かりましたわ」
何言ってんのよ。家にいるよりも落としてないわよ!
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アルファード目線
目の前で次次と口に入れていき、まるで小動物みたいで可愛かった。
しかし、どうもフォークやスプーンの使い方が上手くないんだろうな。
綺麗に乗らずに落ちてしまってた。
カレンはそんなこと無かった。
少しず分け、少しずつ食べていた。
比べてみると、カレンの方が食べ方は綺麗だった。
だから、注意した。
すると、素直に分かりましたと言ってくれた。うん。やはり可愛い。
カレンのような食べ方が出来るように、教育係に言っておかないとな。そう思って気づいた。
「そういえばシルビア。カレンには、教育という教育がなかった。シルビアにはこれから何人もの教育係がつく。とても、素晴らしい女性になれるよ」
「嬉しいですわあ。でも、カレンと比べてしまうと、カレンが可哀相。その程度だったということでしょうからね」
「そうね、カレンは可哀想ね」
母上が急に静かに言うと立ち上がり、出ていった。
「王妃の様も同じ事思ってらっしゃったのね」
「そうだね。母上は全く相手してなかったから」
「あらあ、益々可哀相ですね」
珍しいな、母上がカレンのを事を言うなんて。
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