第5話 入院の問題点。

入院は、病気を治すために必要です。

もし、治らない難病でも、家族の負担を軽減するために必要になります。

この場合は、レスパイト入院という3ヵ月に2週間程度の入院が認められてます。

しかし、あまり期間が長いと体力の消耗が計り知れないほど残ってしまいます。

人間、どうやら動いていないと体力が落ちてしまうのと同じような感じです。

不自由な入院生活で、長い間横になる生活は、心身共にかなりの消耗があるようです。

よく言われる、身体がなまっている、というような状態と思ってもらえばわかりやすいのかもしれません。

一般的に廃用性症候群と呼ばれる症状に酷似しています。

こうなると、リハビリがかなり大変で、関節が固着しているので、伸ばすことが痛くてもちろん、筋力も落ちているので立てない歩けない。

それを普通に戻すのは、大変の極めつけになります。

患者本人は、痛いのでやりたがらないです。

それでも、やろうとする患者は、早く回復して退院していきます。

ただ、それでも自宅に帰って、しっかりしたサポートがないと、体力の回復がかなり遅くなります。

筆者は、やる気がない患者を悪くは思いません。

痛みに強い人もいますが、痛みに弱い人もいます。

痛みには、弱い人の方が多いと考えています。

痛みを堪えて、リハビリに向き合える人が、どれほどおられるでしょう。

かなりストイックにやる気がなければ、できません。

アスリートの方々なら、できる人が多いかもしれませんが。

いずれにしても、目標がかなり高い人なら大丈夫でしょう。

オリンピック選手とかプロスポーツ選手なら大丈夫でしょう。

パラスポーツの選手の皆さんはこれらの難問をすべて乗り越えられた、強靭な精神力の持ち主だと思います。

足がなくなった。

手がなくなった。

ないはずなのになぜか痛むんですよねねぇ。

頭では、わかっているんですが、なぜか痛むんです。

精神的に痛むんでしょうが、これはやっかいです。あなたなら、受け入れられますか。

ALSや筋萎縮症の皆さんも同じです。

突然、身体が動かなくなりますと言われて、受け入れられますか。

受け入れた上で、わかっていながら長く動くためにもがき苦しむことを選ぶんです。

一般的に、神経難病と呼ばれる病気は治りません。

原因不明、治療方法は確立されていないのです。

早いもので2年遅いものなら20年ほどかけて、死に至ります。

それでも、より長く生きるために痛みを堪えてリハビリに励むのです。

病院に入院中なら、かなりの確立で、できることでしょう。

一般的な個人病院では設備や人員の問題がある場合が多いのでできない場合が多いのですが。

ましてや退院帰宅後は。

よほどの準備が必要になります。

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