第3話 そして一般病棟へ

緊急入院から2週間、ようやく一般病棟に移れるようになりました。

ベッドが空かなかっただけのことです。

ただ、残念なことに、神経難病の専門病棟は、新型コロナによって閉鎖されてましたので。

神経内科と小児科というわけのわからない病棟に移ることになりました。

ただし、神経難病の専門看護師さんは1人しか配属されてませんでした。

もちろん、小児科の看護師さんに神経難病の。

それも筋萎縮症の患者が理解できるわけがありません。

当然、安楽な入院生活など望めるものではありませんでした。

難病患者は、皆さん、その長い闘病の間に、徐々に動かなくなる自分の身体で、増えていくできなくてなることを、どうすればできるのか、自問自答しながら、自分自身の動きやすい方法を身につけてしまっいるものです。

当然、一般的なことを押し付けられてもできませんし、あとで困るのは自分ですので、反発します。

しかし、そんな程度のことがわかっていない看護師さんのケアではダメージにしかなりません。

小児科の看護師さんは、病気が治る子供達が患者です。

どんどん元気になっていく子供達を相手にしていると神経難病患者のように、弱っていく患者は基本的にわかるはずがないのです。

まったくの別物ですので、やりにくいでしょうねぇ。

神経難病患者と看護師の両方がストレスを感じながら入院生活の日々が過ぎていきます。

筆者は、救急車搬送から1ヶ月で退院を向かえました。

ものすごく大きなダメージが取れるのに何日くらいかかるのでしょう。

退院から1ヶ月が過ぎても、まだダメージは少し残っています。

少しずつ、ダメージは解消しつつあるのですが、なかなかよくなりません。

それほどのダメージを受けながらも入院生活はゴールデンウィークにさしかかり、余計にダメージになります。

ゴールデンウィークは、リハビリもありません。

もちろん、検査などあるわけありません。

ただただベッドでテレビを見るだけで、1日数回の点滴交換があるだけの休日です。

さすがに、そんな休日が数日続くと廃用性症候群が心配になってきます。

そこまで考えて筆者は、自身の馬鹿さ加減に笑いがこみ上げました。

筆者は、筋萎縮が進んで、元々動けないんですよね。

廃用とは長く横になっていることによって動かなくなることです。

リハビリ初日で、痛いでしょう。

あれです。

筆者は、筋萎縮によって元々動けないのですから、そんな心配する必要はありません。

車イスに座れれば何も問題ではありません。

そうです。元々、歩けない筆者は、車イスに座っていられれば生活できるのです。

しかも、筆者の車イスは左右にガッチリしたガードがあり、落ちないように、腰のシートベルトに胸のシートベルトが設置してあります。

座っていられるように、作ってもらった特別仕様です。

身体がズレないように、ベルトで固定できるようにしてあります。

筆者自身が車イスに座っていられる体力の方が問題です。

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