第2話 発熱感染症病棟
当然ながら、筆者は、そのまま入院になります。
運ばれた病棟病室は、感染症の対策を完璧に施した感染症病室。
誤嚥性肺炎で、感染症病室は、怖いと思っていましたが、よくよく考えれば肺炎である限り感染症ですよね。
体温38度オーバー、血中酸素飽和濃度88%。
1人部屋で、意識は、ほとんどない状態ですので、怖いもへったくれもありませんでした。
また、通常の1人部屋は、お見舞いの人がいないと異常に広く感じました。
感染症病棟ですので、家族親族もシャットアウトです。
看護師さんも、なかなか来ないという状況では寂しくて不安で、一般病棟に早く移りたくて。
1人部屋なんて、入るものではありませんね。
通常時なら、家族親族友人知人が入れ替わり立ち替わりで訪問してくれますので、1人部屋が便利なんでしょうが。
感染症病棟の1人部屋は、患者心理としての、不安が大きいですので、不安を煽るのかもしれません。
ただ、筆者の場合、感染症の経験が少なく、1人部屋の経験は皆無でしたので、よけいに不安だったのかもしれません。
皆様も、容易に想像できるかもしれませんが、入院生活は手持ち無沙汰ですよね。
1人で、寂しく感じていると、不安が不安を呼ぶのかもしれません。
抗生物質の点滴が始まると栄養剤の点滴も始まりました。
絶食確定です。
筆者も、病歴が長いもので、さすがに予想できます。
誤嚥性肺炎の場合、誤嚥の原因も探らなければならないですので、嚥下訓練食と呼ばれるゼリー程度のものしか食べさせてはもらえません。
栄養もカロリーも、全然足りないのです。
それを補うための点滴ですから、とんでもない量です。
1回1500ccを1日に2回以上交換です。
点滴は、水分ですから、尿の回数がとんでもないことになりました。
もともと寝たきりの筆者は紙オムツですから、尿取りパットを交換してもらうためにナースコールしますが、看護師さん、嫌がらずに来てくれます。
紙オムツも、さすがに万能ではありません。
オシッコ数回分しか吸収でません。
それでも、一般的な尿漏れパットとは雲泥の差。
最小の物でも、オシッコ2回分。
1回150ccの計算ですから、約300cc。
筆者が普段使っている物などは、8回から10回分ですから、普通なら丸1日は大丈夫なんですが。
点滴中で寝たきりの状態なので、念のため4回くらいで呼ぶように指示を受けてました。
病床のベッドが汚れると、それこそ大変なことになるので、尿取りパットくらいの方が楽ということです。
筆者を仰向けに寝かせたまんまで、古いパットを引き抜き、新しい物を当てるだけですから。
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