大きなからだ、小さなこころ

もぐら

大きなからだ、小さなこころ

ごつん、


骨と骨がぶつかる音が教室に響き渡る。

誰も本当の自分を見てくれない。


からだは大きくても、スポーツが得意な訳じゃない。


力が強くても、打たれ強い訳でもないし、痛くないわけでもない。


勇気を出して伝えてみても、


「でかいだけかよ。」


ならいっそ、この体で黙らせればいい。

力で押さえつけて、誰も寄せ付けず独りで生きていくしかない。


──そう思っていた。


大きな箱の、小さな中身を見てくれる君が現れるまでは。






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大きなからだ、小さなこころ もぐら @KY_73

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