第三話 幼馴染とイチャイチャ2

 杏の言うとおり目を閉じて数分。

 とくに何も起こらないのでうっすらと目を開けてみる。


「......!?」


 なぜか体が動かない。まるで金縛りにでもあったかのように。


「んふふっ......」


 動けないのは金縛りではなく、だ。

 つまり、今の状況としては、杏が俺の上に乗っかっているという状況。


「ほーら、佑哉ってば、起きないと......イタズラしちゃうよ?」


 今俺は動けない状態なので何もできない。

 それをいいことに、杏は俺の体を触っていく。


「なっ......お前......っ!」


 俺は早くこの状況を切り抜けたいがために少し大きな声を出した。


「あーあ、ダメだってば。まだゲームは始まっていないのに」

「どこがゲームだ!?どこが!」

「まーま、そう怒んないでって。さっき言ったじゃん、娯楽も必要だってことをさー」

「ご、娯楽って、このことかよ!?」


 なんというか、ちょっと想像していたものと違かった。


「ゲームってまさか......イチャイチャのことを言ってたのか?」

「そうだけどなにか?」


 どうして俺は、幼馴染とイチャつかなくてはいけないのだ。

 というか、幼馴染とイチャついている所を他の人に見られたらどうだろうか。

 めちゃくちゃ恥ずかしいし、俺はなんでこんなことをやっているのかと思う。


「佑哉も、少しは異性のことくらい考えた方がいいってば」

「よ、余計なお世話だ!」


その後、俺は杏とはイチャつきたくないのだが、杏は無理やり俺にイチャついてくるので、もうどうだっていいと思ってしまった自分が情けない。



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