会話

バブみ道日丿宮組

お題:幼い、と彼は言った 制限時間:15分


会話

「ずいぶんと幼い恋人なものだ」

「そんなことはないでしょ。姿形にこだわっちゃダメ」

「そういはいっても、俺の半分の半分ぐらいの高さしかないだろう」

「それをいったら、あなたの背が高いだけってこともあるじゃない」

「いや……ないな。俺の身長は平均的で、そんなに高いとはいえない」

「そう? 私よりは十分に高いと思うけれど」

「そっちが小さいだけじゃないか? 学校の集会で常に前の方にいるじゃないか」

「たまたまクラスが大きかっただけよ」

「成長期だからな。とはいえ、お前の身長は昔から変わらない。中学生だというのに幼稚園児なみに小さい」

「そんなことはないわ。130cmは超えてるもの」

「つまり140cmはないのか。十分小さいじゃないか。俺なんか190cmだぞ」

「でかいって。そんな普通にないから。というか、それ平均値じゃないないから。だいたい170cmぐらいでしょ!」

「このこは110cmもないじゃないのか?」

「ないわね。小さくて可愛いじゃない」

「小さいって認めてるじゃないか」

「幼くはないわ。このこ高校生だもの」

「へんな落ち着きようがそういうことか。まさか年上だったとは……しかし、口を開かないな」

「しゃいなんだよ」

「ふーん。そういうものか。でも、ま。お前に恋人ができるとは思ってもいなかった。ある意味安心したよ」

「そうでしょ。なんでも相談にのってくれるから、大好き」

「これで俺のあとをついてくることもないだろうな」

「残念?」

「そうでもないこともないか。まぁいたものがいなくなったというのは少しさびしい気はする」

「そう。でも、大丈夫よ。定期的にあなたにノロケを聞かせにくるから」

「そっか。じゃぁ、俺は学校行ってくるよ。お前は在宅ワークガンバレよ」

「えぇ。このこと一緒に頑張るわ」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

会話 バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る