第53話 今日もバトル日和3
「勝った! 遂に勝ったぞ!」
喜びの声をあげるシーザに、矢部は声をかける。
「カイル、死体は確認したのか?」
「何?」
「死体を確認したのか? と聞いている」
一瞬考えたシーザは、矢部の意見を聞く。
「……お前の言う通りだ高和。死体を確認しないとな」
シーザはダークネスバスターを放った場所へと戻る。
「最も、粉々になっている可能性もあるがな」
笑いながら剣で地面を刺す。
「もっと中の方じゃねえのか?」
後方へむけ、シーザは剣を振るう。
剣を受け止めた相手は、当然のようにその剣を受け止める。
「ラディすけ!」
「さすがァ、チートバトルアーツゥ」
ヴァルきちに至ってはそのばにへたり込んでしまった。
「その眩しい青い鎧、黄金の剣、ゼルトの装備か」
「そうだ。シーザ、お前の想いは受け止めた。今度はお前を救う番だ!」
ラディすけは間合いを取り、ゼルトの剣をかまえるとシーザに向かって走った。
「シーザァァァァ!」
「ラディィィィィ!」
因縁の両者はぶつかる。その衝撃にその場にいた全員が吹き飛びそうになる。
「その憎悪からオレが救い出して見せる!」
「憎悪こそ我が力、止められるものか!」
剣撃が幾合となく合わさる。伝説の力が激しくぶつかり合っている。
その度に光と闇が激しく輝きを見せる。
「キレイ」
「そうだな、ミサ。ラディすけとシーザの命の光だ」
「命の……光」
守人はギュッと拳を握る。
「勝て! ラディすけ!」
そして光が収まり、両者は間合いをある程度とる。
「天に輝くは勇者の証……」
「闇の深淵に這い寄る混沌よ……」
両者必殺のかまえを取り、呪文を唱える。
「幾星霜を超えて、我招来せしは聖なる力……」
「その力解き放ち、其は全てのものに等しく滅びを与え……」
「全てを切り裂く神々の剣!」
ラディすけは跳び上がる!
「光を切り裂く刃とならん!」
シーザもラディすけを追うように跳び上がる。
「ヴァリアントバースト!」
「エビルバースト!」
ラディすけは上段からのヴァリアントバースト、シーザは下段からのエビルバースト。全く対照的だった。
そして両者はぶつかる。
大きな輝きとなって、周囲を照らした。
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