第272話 集結

 部屋が暗い雰囲気に包まれる。

 空気が重く、息苦しい、声を出そうものなら簡単に押し潰されてしまう。

 本当に嫌なものだ。


 トントン


「斗真?」

「瑠衣」

 一番最初に部屋に入っきたのは瑠衣だった、彼女の顔も暗いだが、その瞳には怒りの感情が見える。


「来てくれて、ありがとうな」

「ううん、私も話したかったから」

「そうか」


 瑠衣が自分と同じ考えを持ってくれた事に謎の安心と嬉しさを感じた。


 張り詰めた雰囲気が少し緩んだ様だ。


(この感じなら大丈夫そうだな)

 謎の安心を得た。


 トントン


「し、失礼します」

「…瑠愛」


 瑠愛がやって来た、禍々しいオーラを放って。


「よく来れたね……

「瑠衣……アンタ」


 緩んだ雰囲気は一瞬で変わってしまった。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る