第231話 油断

「終わらせないよ」


 余気魅は暗く重い声で呟く。


(この子さっきまで入口に居たのに一瞬で私の前まで……しかも蹴り上げる動作が異常に早い……人間技じゃないでしょ、コレ)


「……はぁ」


「!」


 余気魅から殺気を感じた彼女はゾッとし、身を引いた。


 そして、まるで超次元の戦いを繰り広げられているかの様な雰囲気を放ち、緊張感も高まっていく。


「……貴女、本当に人間?」


 彼女は質問した。


「……ちゃんと人間だよ……一部例外ありのね」


「え?……ウッ!!」


 質問に答えた余気魅はそれと同時に彼女の腹に重い蹴りを喰らわせた。


 強烈な攻撃を喰らった彼女はよろけ腹を押さて、その場にしゃがみ込んだ。


「対人相手なのに油断し過ぎだよ……生徒会長」


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