第229話 響く
「聡が言ってた、場所はここかな?」
聡に斗真の居場所を聞いた余気魅は体育館第二倉庫前まで来ていた。
辺りからは人の気配すらも感じ取れない……だが、謎の重い空気と強い殺気が何処からか流れてきていた。
「空気悪いな……ん?」
余気魅は倉庫の扉前に来ると滅多に開くことがない、倉庫の扉が開いていた。いつも付いてる筈のチェーンも外されている。
(この中に居るの……か)
余気魅は疑いつつも耳を澄ませた。
その次の瞬間だった──中から女性の声が聞こえてきた。
「……時間切れだよ、斗真」
(!!!)
その言葉の後に謎の生々しい音が聞こえた。
その音は本来なら聞こえる筈もないが、何故か耳に響き渡った。
(斗真を……斗真が……許せない)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます