第228話 協力と裏

「それって本当なの?」


『あぁ間違いない……余気魅すぐに向かってくれ!』


「……分かった、すぐに行く」


『頼む、俺も用が済んだらすぐに向かうよ』


 そう言って聡は電話を切り、息を吐く。


「先生、教えてくれてありがとうございました」


「いいのよ……あそこまで言われたら、もう嘘は付けないもの……」


 先生は自分を抱き抱える様な姿勢を取り、少し怯えた様子で聡を見つめていた。


「……じゃあ俺は斗真を助けに行きますので」


「そう、気を付けてね……今の瑠愛は異常だから」


「分かっています……では失礼します」


 そして、聡は教室を出て行った。


 残された先生は手に握らされたあるメモ用紙にそっ視線を下ろす。



【今日の夜を楽しみにしていますよ】

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