第225話 興奮と怒り

「!!」


 扉が開いた瞬間、教室の中にいた人物は勢いよくこちら側を見てきた。


「……失礼します」

「あら、どうしたの?」

 先生は微笑みながら聡に問い掛けた。


「実は先生にお話があってですね?」

 聡は悪い笑みを浮かべながら、先生の元へ歩いていく。


「お話?」


(ほぉ~上手い演技するね……面白いじゃん)


 ニヤつきが止まらない。


「何笑ってるの、そんなに面白い話なの?」


「凄い面白い話ですよ……あのですね」


 ダァン!


「え?」


 聡は突然拳を机に振り下ろした。


「親友が生徒会長に攫われちゃったんですよ♪」


「……ぇ」


 弱々しい声が漏れた。









 その姿に興奮した。

 だが、同時に怒りも込み上がってくる。


 そのせいか、聡から悪魔の笑みが浮かび上がった。






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