第222話 運命の人
恐ろしい言葉だった。
まず、普通の生活では絶対に言われない言葉であり、現実味を感じない言葉だ。
遊びや冗談半分で言われるのとは訳が違う、この言葉は限定的なシュチュエーションのみ現実味を持ち、問われた本人のみが強い恐怖を感じる、そんな威力を持っていた。
「」
言葉が出ない。
斗真は震え、先程までの威勢はなくなり、瞳には微かに涙が浮かんできていた。
愛していた女性の見た事もない顔、一番裏切られたくなった人であり、信用していた人の──顔。
瑠愛との思い出が頭の中を走馬灯のように駆け巡った。
「……時間切れだよ……斗真」
冷たい声だった。
そして、これが瑠愛から聞いた最後の言葉だ。
グサッ!!!
俺は恐怖で再び気を失った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます