第220話 震え

「……選択肢だと?」


「そう、簡単な問題だよ?」


 瑠愛はニヤリと笑い、斗真の前にしゃがみ込んだ。


「……もう聞いてもいいかな?」


「……」


 斗真は答えられなかった。


 瑠愛から感じる禍々しい雰囲気に不気味な笑顔、逆らってしまったら確実に後悔する。


 斗真はその圧に負けてしまった、あんなにストレートに否定したのに情けない、強くいけない自分の弱さを悔いていた。


「……どうしたの?、震えてるの……もしかして怖くなった?」


 嫌な煽り顔だ。


「……い…いい…」

「え?」

「……いいよ…答えるよ」


 斗真は震えながら答えた。


「……よく言ったね……じゃ~あ!!」


「!」


 次の瞬間、瑠愛は斗真を地面に叩き付けた。


「……私達の未来を決めようか!」

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