第219話 歪み

 私は全てが嫌いだった。


 この世界の全てが恋愛も友情も嫌で堪らなかった……でも快感が欲しかった……そんな我儘な私が見つけたのはスリル感……バレるかバレないかのギリギリを攻めるのが好きだった、やめられなかった。


 でも、ある人には求められなかった。


【斗真】


 この人は他とは違う……何かがあった。


 人は嫌いだけど、この人は好きになれた。


 その何かが知りたかったから……近寄った。


 でも、私はその人に言われてしまった。


【……お前なんて知らない!】


 この言葉は許せなかった……私のせいだけど…私が感じた何かを知るまで私は諦められない。


「……斗真」


「…ん?」


「あんたに二つの選択肢をあげる」


 それを知るまで斗真は絶対に逃がさない。

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