第211話 ヤバい奴ら

「失礼します」


 校舎の一番隅にある保健室の扉がゆっくりと開き、三人の生徒達がぞろぞろと入ってきた。


「あ!?……あぁ~そうなの体調不良か何か?」


 何故か先生はビクッとした。


「ん?」

「そうですねぇ~だから寝させて下さい」


 斗真はその反応に疑問を抱いたが、そんな事を気にせず聡が勝手に話を進めていく。


「私もう疲れたので寝させてもらいマース」


 そう言って余気魅はソファに寝転び、一瞬で眠りに落ちてしまった。


 その光景に三人は驚き、言葉を詰まらせた。


 それに便乗する様にアイツが動き出す。


「じゃあ~俺はベッドで寝かせてもらいますね~」

「お、おい聡!」


 聡も勝手に保健室のベッドに寝転んだ。


 その二人の姿は完全に不良生徒だった。

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