第197話 可能性

「てか、副会長大丈夫だったのかな?」

「噂だと、大きな怪我はしてなかったらしいわ…手首に強く縛られた跡と切り傷が数箇所あったくらいよ」

「うぁ~痛そう」


(とりあえず、大事に至らなくて良かった)


 斗真は内心ホッとしていた。


「てかさ、生徒会長といい副会長といい、生徒会関連の事件が多いな……なんか狙われてんのか?」

「確かに……こんな事件が起こったんだ……瑠愛が心配だ…」


 この男子二人組は瑠愛も被害者だと考えていた。

 だが、一人だけそれとは別の考えを抱く少女がいた。


「ねぇ……」

「ん、どうした?」

「………ううん、何でもない」

「そうか?」


 余気魅はその最悪の可能性を言えなかった。


 そして、この事を後々後悔する事になる。

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