第196話 騒がしい

 朝の学校は騒がしかった。


 昨日の事件の噂が想像以上に広がり、生徒も教師もバタバタしていた。


 先生方は職員会議が朝から行われ、教室や廊下に姿をあまり見せなかった。

 おそらく、事件の詳しい内容や、その時の状況報告、更には今後の対策様々な話が行われているのだろう。


 先生方も大変だ。


 生徒達は主にふたつ分かれていた。

 不安で怯えている生徒、もう一つは笑い話にして、面白がって話している生徒だ。


 これだけだけで、人間性が分かってしまう。

 悲しい事だ。


「今日一日はこの話題でもちきりだろうな」

「そうね、胸糞悪い気分だわ」

「あぁ」


 三人はそんな学校の雰囲気に嫌気が差した。


「……場所変えようぜ」

「「……」」


 三人は教室を出て行った。

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