第184話 悪趣味

「あの映画はないぞ?」

「そうか?、あまり内容覚えてないから、分からないけど、最後は結構感動したぞ?」


 二人は驚いていた。


「なぁ余気魅、教えてやってくれよ、あの映画」

「は?、何で私が?」

「お前あの作品観たろ?」

「み、観たけど……」


 余気魅はそれを拒んでいた。


「余気魅、教えてくれ…」


 だから、乗っかた。


 斗真の頼みで更に嫌な顔をしたが、余気魅は二人の圧に負け拒み続けるのを諦めてしまった。


「お前ら、今度から自分で調べろよ」


「あぁ」


「…あの映画は……【浮気】【略奪】【束縛】【恋愛】【狂気】、この五つの柱をメインにして制作された……悪趣味な映画よ」

「……あ!」


 聞いた瞬間、斗真の頭に凄まじい情報が飛び込んできた。

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