第183話 切り替え

「ヒューってなんだよ?」

「幸せそうだなって思ってさ……」

「私はただ初デートで映画館なんて随分、ロマンチックだなと思っただけよ?」


 話す二人の顔は完全に馬鹿にしている顔だった。


 斗真はそれにイラッとした。


「で、何観たんだ?」

「そうね、教えなさい」


 二人が突然、問い詰めてきた。


「え?、えーと何観たっけな?」

「まさか忘れたの?」

「……それはないぞ」


 今度は急に責めてくる。凄い切り替えだ。


「タイトルは覚えてんだけど……内容が曖昧で…」


「ふーん、まぁ、タイトルだけ教えてよ、それが分かればネットで調べられるかもだから」


「確か、【】ってタイトルだったな」


「「……初デートから重い」」


 二人は何故かガッカリしていた。




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