第182話 初デートはどこ?

「幸せそうだな」

「あぁ、幸せだったよ」


 斗真は聡の言葉に笑って返事する。


「そんな日が毎日の様に続いて、出会って二週間で一緒に遊びに行く仲になってな」

「随分、相性が良かったのね……」

「どうなんだろうな……でも、余気魅の言う通り、相性が良かったから、こんなに短期間で仲良くなれたのかもな」

「…だな」


 この場の雰囲気がだんだん柔らかくなっていく、斗真の話があまりに幸せ感が強過ぎて、張り詰めた暗い雰囲気が徐々に明るくなっていく。


「……それで、初めて二人で一緒に遊びに行った場所はどこなの?」


 余気魅は興味津々だった。


「どこに行ったんだよ?」


 聡も乗っかる。


「……映画館」


「「ヒュー」」


 二人はからかいの口笛を吹いた。

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