第177話 デリカシー

「斗真、お前デリカシーないな」

「そうか?、普通だったと思うけど?」

「だとしたら、お前相当やべぇーよ?」

「……これ謝るべき?」

「いや、謝らんくていいよ」


 聡は止める。


「え?、謝らなくていいのか?」

「あぁ、余気魅、そんなに気にしてなかったし、笑ってたから、気にすんな」

「え?……アイツ笑ってたのか」

「は?、お前気付かなかったのか?」

「全然、気付かなかったわ」

「うわぁ~、マジかよ」


 斗真は自信満々、満面の笑みでそう答えると、聡は引いていた。



【五分後】


「てかさ、余気魅遅くね?」

「そうだな……何してんだろうな」

「なんか、あったのかもな……どうする、先に注文しとくか?」

「……そうするか」


 二人はメニューを開いた。

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