第176話 気にしないのに……

「…いらっしゃいませ~三名様ですか?」

「はい」

「では、あちらのテーブル席をお使い下さい」

「わかりましたー」

「三名様、ご来店でーす!!」


「「「「「いらっしゃいませー」」」」」


 聡が店に入るなり、店員さんと話をし、スムーズに席に案内される。

 席に案内されると厨房、ホール色々な所から賑やかな明るい、歓迎の声が聞こえてきた。


 悪い気はしない、逆にその言葉が嬉しかった。

 普段何とも思わない言葉なのに、今の斗真には温かく優しい言葉の様に思えた。


「……あんた達、先に席に行ってて、私手洗いに行ってくるから」

「お、了解」

「じゃあ、先に注文頼んどくわ!」


「そんな掛からねぇーよ!」


 バァン!


 余気魅は笑って斗真の背中を叩いた。

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