第175話 護衛達

 総勢十人での帰り道、九人の護衛達は瑠衣を囲み、歩いていた。


「あんた達、何でこんな事してんの?」


 瑠衣が護衛達に質問をした。


 質問を聞いた、護衛達は表情を変えず瑠衣の問いに答える。


「「「「「「「「「余気魅様の命令ですので……」」」」」」」」」


 息ぴったり、完璧なハモリだった。


「そ、そうなんだ」


(余気魅先輩、凄くない?、あの問題児達を完全に自分の手駒にしてるじゃん、マジで凄いじゃん……元暴走族の総長ってこんなに凄いのか……)


 瑠衣は驚き戸惑ってしまった。


 余気魅の制圧力の高さ、それ以外にも問題児達が従順な配下になってしまっている事、全てが理解不能だった。


(でも、この雰囲気、嫌だわぁ~)


 空気は何とも悪かった。

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