第174話 何故怒る?

 斗真達は飲食店に向かっていた。

 空はすっかり真っ暗で、街灯の灯りが良く目立つ。


 そんな夜道を三人で歩いていた。


「この時間でもうこんな暗くなるのか……冬だな」

「そうね、そろそろ夜道に気を付けないとね」

「いや、余気魅は別に大丈夫だろ?」

「は?、私だって乙女よ……さすがに大人数の野郎に囲まれた打つ手なしで終わりよ?」


 余気魅は首を傾げて言ってきたが、斗真と聡は素直に頷く事や、返事が出来ない。


(いや、つい最近、男子三人組を秒でボコボコにした奴が何言ったんだよ……)


 なので、斗真達は「アハハ」と乾き、引き攣った笑みを見せた。


「……お前ら、近いうちに絶対ボコすからな?」


「「何でだよ!!」」


 彼女は何故か怒っていた。

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