第172話 責任感

 斗真の準備を待っている二人は廊下で話をしていた。


「余気魅、瑠衣ちゃんに護衛付けたのか?」

「えぇ、念の為にね」


 二人は暗い話を続ける。


「……警戒しておかないとな」

「えぇ、私達が考え過ぎかも知れないけど……突然姿を消したのは謎過ぎるし……ちょっと危険な気がするしね」


「……そうだな」


 二人は会話をしながら、斗真が残っている教室を見た。


「でも、なんだかんだで一番危険なのは斗真だ」

「うん、そうだね……最悪の場合、生徒会長が斗真に接触してくる可能性もあるしね」

「あぁ、それもあるし、斗真の精神状態はまだ不安定だからな……俺らか、信頼出来る人が近くに居ないと色々と危険だ」

「……えぇ」


 二人は謎の責任感を感じていた。

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