第168話 序章

 キーンコーンカーンコーン………


 一気に現実に戻す恐ろしい威力を持つチャイムが学校中に響き渡った。

 そして、生徒達が少し怠そうにして、自身の教室へと戻って行く。


「……話はここまでにしようか?」

「え?、待って下さい、まだ先輩から瑠愛の浮気に気がついた理由とか、その他諸々聞いてないんですけど?」

「……」


 瑠斗は無言で斗真を見つめた。

 それには感じたことも無い程の圧力をあった。


「また、明日話すよ……今日は話を聞いてくれてありがとう……まぁ話って言う話は出来なかったけど、今日は序章って感じでいいかな?」

「……まぁ」


「ありがとう」


 瑠斗はそう言って、足早に三年棟に歩いて行った。






















「……あんな純粋な子に話せる訳ないよ」


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