第155話 連絡先

「何だったんだ?」

 斗真は扉の方を見つめていた。

 瑠衣が去り際に残した言葉の意味が理解出来なかった……でも自分にとっても、彼女にとっても大きな意味を含んでいるという事は感じ取れた。


(てか、明日、アイツらにも話さないとな~)


 斗真はベッドに寝転び、スマホをいじった。


「ん?」

 メッセージアプリを開くと何か違和感を感じた、それは画面を開いた瞬間に分かった。


(あれ?)

 斗真はスマホのメッセージアプリの連絡先一覧を開いていた……そこになかったのだ。

 ついさっきまで保存してあった連絡先で毎日動いていた二人のチャット画面、その全てが消えていた。


「…瑠愛」


 瑠愛の連絡先が消えていた。


 それを見た瞬間、斗真は部屋を飛び出した。

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