病みカノ

第152話 消える

 真っ暗な道。


「……トウマ……トウマ…トウマ……ゴメンネ…ゴメンネ…ゴメンネ…ワタシ…ワタシ……………イヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤ!!!」


 真っ暗闇、一人でぼそほぞと呟きながら、歩き続けた。


「私のせいなのに………私が悪いのに……イヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤ」


 自分のせいでこんな事になってしまったのに、それが認められない自分がいた。


 それを認めたいのに……認められなかった。


 いつものような冷静さも失い、考えがまとまらない、全てが嫌で、全てが憎い。


 自分が浮気をしたから……恋にスリルを求めたから……こんな事になったのだ。


「斗真に……謝らなきゃ謝らなきゃ」


 瑠愛は呟きながら暗闇に姿を消した。

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