第150話 ボソボソ
「………」
「………」
地獄……今この空間には相応しい言葉だろう。
あの後、義父から提案され、それは一分で実行された、そして強制的にリビングに二人っきりにされた。
そこから、リビングは地獄と化した。
会話もなく、相手を見ようともしない、それに空気は重々しい、冷たく、押し潰されそうな雰囲気が辺りに漂っていた。
「……ゴメン」
「……あ?、今なんて?」
瑠愛が何か呟いたが、声が小さく、それにプラスで早過ぎて聞き取る事が出来なかった。
(コイツ、話せる状態じゃねーじゃんか、あのージジィ性格悪いな)
斗真はチラッと瑠愛の方を見る。
「ゴメン…ゴメン…ゴメン…ゴメン…ゴメン」
瑠愛はずっとボソボソ何かを呟いていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます