第131話 からかい

「「「……」」」

 生徒会室事件を終えた後、斗真達三人は夕食を食べにファミレスにやって来ていた。


 だが、その雰囲気は楽しそうとは思えない、雰囲気も食べている人も全て暗かった。


「…斗真、大丈夫か?」

「あぁ」

 そんな雰囲気の中、聡は斗真に心配の声を掛けた。

 それに対して、すぐに斗真も返事を返してくれるが、とても大丈夫そうには見えない、明らかに傷を負っている。


「……瑠愛」

 そんな中で斗真は無意識に彼女の名前を呟いた。

 やはり、未練と言うか、少なからず後悔はあるのだろう。

 彼の瞳にも大粒の涙が浮かんでいた。


「……やっぱり大丈夫じゃないじゃん」

「う、うるせぇ!」

「急にキレんなよ、斗真~」


 二人は涙を流す斗真をからかった。

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