第130話 涙

「……俺達も失礼します」

「失礼しました」


 聡と余気魅も斗真の後を追うように生徒会室を出て行った。


 そして、取り残された瑠愛と瑠斗。


 瑠愛はその場に崩れ落ち、瞳から大粒の涙を零していた、悲しみと後悔、様々な感情が混ざった涙だった。


「……こればかりは仕方ない事だよ、瑠愛さん」

 瑠斗が声を掛けるが、まるで瑠愛を励まそうとする気は感じられなかった。


「理解したかい?……だがこれも君が他人にスリルを求め過ぎた故のものだ……全て自業自得だよ」

「そ、そんな……」

 瑠斗は追い討ちを掛けた。


「はぁ~もう僕も帰るよ、さようなら、哀れな人」

 瑠斗も生徒会室を出て行った。


「…斗真、違うのよ…私、私は…」

 その場に瑠愛だけが残された。

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