第123話 手を引く
結局、目的の瑠斗には会わずにそのまま、教室に戻ってきた三人はそれぞれ荷物をまとめていた。
かなり長い間、教室を出ていた為、既に教室には誰も残っていなかった。
「それで、帰りに生徒会室に寄るのか?」
「……」
「どっちよ?」
「うーん……」
斗真は唸りながら、考えた。
悩む理由の一番の原因はやはり瑠斗の存在だ。
「いや、今行っても二人に悪いだろ」
その時の斗真の顔は辛そうだった。
そんな斗真に二人は呆れた。
「……斗真?」
「ん?」
バァン!!
「ガッ!……」
斗真は突然、余気魅に顔面を殴られた。
その痛さは強烈で、涙が零れるほどだ。
「な、何すんだよ!」
「「いいから……行くぞ?」」
「は?」
二人はそう言って斗真の手を引いた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます