第121話 予想外

「き、君達、喧嘩はやめなさい!」

 男子生徒が斗真達の乱闘を止めに入った。


「いや、別に喧嘩してませんけど……」

 聡が急に真顔になって答えた。

 男子生徒は戸惑ってしまった。


「え?、でも胸倉掴んでボコり合ってるし……それに声荒らげて…」

 三人はお互いを見つめ合う。


「「「いや、これが普通なので」」」

「そ、そうなんだ……」


 男子生徒は引き攣った笑みを見せた。


 ○〖五分後〗○


「てかさ、君達は何しに来たの?」

「実は瑠斗さんという方を探してしまして──」


 聡が探している人の名前を伝える。


「瑠斗か……なら今は生徒会室に居るはずだよ」

「「「え?」」」


「アイツ生徒会副会長だからね」

「マジかよ……」


 瑠斗の役職は予想外のものだった。

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