第100話 素直?

 瑠衣が泣き止んだ後、斗真は別の質問をした。


「なぁ瑠衣はいつ気が付いたんだ?、自分が騙されてるって?」


 瑠衣は唸りながら思い出している。


「あ!、余気魅先輩に教えて貰ったの」

「余気味に?」


「そう、斗真を振ってから一週間経った時に、部室呼び出されて突然、【やったな】って言われてさ」

「は?」


(アイツ、何言ってんだ?)


「それで?」

「それを言われた後にね、私を騙したグループの子達がボコボコにされた写真を見せてきて、【あんた、騙されたんだよ】って、言われて…納得した」

「…それだけ?」

「うん」


 沈黙が流れる。


(コイツ、ちょっと人の話信じ過ぎじゃね?、素直って問題じゃねぇーよ!?)


 斗真は瑠衣の素直さが心配になった。

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