第96話 偽物

 瑠衣は怒りに満ちた表情で校舎に戻った。


 そんな後ろ姿を見た、女子グループは腹を抱えて笑っていた。


「アハハ、マジでおもろすぎる、アイツ馬鹿すぎ」

「ほ、ほんとに~面白い」

「「「「ハハハ!!」」」」


 瑠衣の事を笑う……それは友人とは思えない程に汚く、あまりにも酷かった……。


「それにしても簡単に信じるのね」

「いやぁ~本当に純粋過ぎるよ!」

「あんな、写真で騙されるってヤバい、アホすぎて笑い死ぬ」

「こんな、の写真で騙されるって……単純な奴……だな」

「ねぇ~」


 女子グループの汚い笑い声はしばらく続いた。


「あ!、見に行ってやらない?」

「何を?」


 リーダー格の女子がニヤリと笑う。


「勿論、アイツが彼氏を振る瞬間だよ」

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