第79話 強者

「イ、イッテェ!」


 大男の拳は軽々しく、余気魅に受け止められてしまった。


「はぁ~聡、後でパフェ奢ってよ」

「へいへい」

「五人分ね!」

「おうよ!」


 余気魅はニコッと笑った。


「よし、じゃあさっさと片付け食べ行こうぜ!」

「おっけー、じゃあ終わらすわ」


 そういうと余気魅は掴んでいた拳を離し、そのままの勢いで大男に蹴りをかます。


「ガッ!」

 大男は反吐を吐き、その場に蹲る。


 そして、余気魅は追い打つを掛けるように大男の頭を踏み付ける。


「よし、顔面に力入れろよ~」

「は?」


 ガッン!


「ハァ!」


 次の瞬間、大男の顔面は床に埋めつけられた。


「お、お前…」

「安心しろよ、お前らもすぐに送ってやるよ……楽しい楽しい……楽園にな!」


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