第73話 キーホルダー

「この階のどこかに絶対いるはずだ」


 斗真は二人に連絡を終えると音を立てずに四階の教室を探し回った。


(……どこにいるんだ、あのメッセージ的にこの階にいるのは確定なのに)


 メッセージを頼りに四階を探し回るが、人の気配すら感じられない。


「でも探さないと」


 斗真も息を潜め、大きな音を立てずに進んでいく。


 ジャリ!


「ん?」


 歩いている時、金属類を踏んだ音がした。

 斗真はその踏んでいる足を退ける。


「……キーホルダーか?」

 小さい悪趣味なデザインの剣のキーホルダーが落ちていた。


(もしかしてストーカーのか?)


「「「アヒァハハハハハ」」」

「!!!」


 斗真がキーホルダー踏んだ場所の丁度隣の教室から突然、汚い笑い声が聞こえてきた。

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