第35話 うるさい帰宅路【2人目】

「なぁ瑠衣、この後カラオケ行かね?」

「いやいや、瑠衣はこれから僕と食事に行くんだ」

「何言ってんだよ?、瑠衣は俺様といい所に行くんだよな?」

「………」


 瑠衣の後ろを歩く男子達がずっと喋っている。

 後ろを歩く男子達は十人、いや、更に増えていく。


「瑠衣、誰が彼氏なのか、教えなさいよ?」

「彼氏なんていないよ?」

「は!?、いないの!?」

「うん、コイツらは皆、友達……だよ?」

「……フ、フレンド?」


 瑠衣は悪い笑みを見せた。

 その言葉を聞いた女子達はそのフレンドと言う単語を素直に友達という意味では受け入れられなかった。


「おい、瑠衣、今日は誰と遊ぶんだよ?」

「……どうしよかなぁ~?」


 瑠衣はまるで女王様だった。

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