第30話 親友

「お前、そんな飯で足りんのか?」

「足んねぇーよ、全然膨れねぇーよ」

「は?、じゃあ何でもっと食わねぇーんだよ?」

「節約だよ、俺、全部小遣いでやりくりしてるから、あまり食事に金かけられないんだよ」


 斗真は少し不満げだった。

 聡はそんな斗真を見て「大変そうだな~」の一言で済ませてしまった。


 共感してくれてんだか、煽ってるんだか、よく分からない対応の仕方だ。


「お前、何かないのかよ?」

「何がだよ?」

「だから゙奢ってやるよ゙みたいなのはないのか?」

「は?、ある訳ねぇーだろ、お前みたいな強請ってくる奴に誰が奢るか!、ばーか!」

「はぁ?、誰がバカだ!」

「お前だよ!」

「テメェ!、覚悟しろよ!」


 斗真は聡をシバキ始めた。

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