第16話 登校ズレ

「おはよう」

「…おはよう、義兄さん」

「おはよう、斗真くん」


 起きて来ると既に制服に着替え終え、学校に行く準備を終えた瑠衣と優雅にコーヒーを飲んでいる瑠愛の姿があった。


「二人とも早いな」

「当たり前でしょ!、朝練あるんだから……あっヤバッ…もう行かないと!」

 そう言って瑠衣は慌てた様子で家を出て行った。


「朝から賑やかな子ね」

「そうだな」


 斗真は慌てていた瑠衣の姿を見て、どこか懐かしさを感じていた。


「私も生徒会があるから行くわ」

「そうか、瑠愛は生徒会だったもんな」

「ごめんね、一緒に登校できなくて」

「気にすんな、それより生徒会頑張れよ」

「えぇ」


 そして瑠愛も家を出発して行った。


 リビングには斗真一人が残された。

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