第15話 落ち着かない就寝【3人目】

「寝れねぇ~」


 斗真は天井を眺めながら、ボソッと呟いた。

 その姿は寂しそうで冷たい。


(しかも、両隣の部屋が瑠愛と瑠衣の部屋って母さん達、どんな頭してんだよ、女の子の部屋に挟まれてるって色々と問題あるだろ)


 斗真はチラチラと両側の壁を見た。

 片方からは謎の温かさ、そしてもう片方からは謎の冷たさ、全く別ものの雰囲気だった。


 斗真と違って血の繋がった実の姉妹なのに、これ程までに違うものなのか。


「瑠愛も瑠衣も…俺が義理の兄と弟になってどんな気分なんだろう…」

 斗真はスマホを枕元に置き、そのまま布団の中に潜った。


「明日から学校か、家族になって周りが知ったらどう思うんだろうな…」


 斗真は明日から始まる学校の心配をした。

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