3-3

『ねえ、パパ。

 一緒にいれば、こんな風に不安な気持ちになることはないって思わない?

 わたしはすごく思う。パパが傍にいてさえくれれば、わたしはパパがボットに襲われないか心配する必要はないし。

 年齢差のことなら大丈夫。家族であることを証明できれば、経過時間の補正が利くの。アランおじさんだって、それでで換算した歳に若返ったんだから。

 どうしても、には来られない?

 それとも、まだあの時のことを気にしてる?

 あれはパパのせいじゃないわ。誰のせいでもない。だから自分を責めないで。もし、責任を感じてに残っているなら、それは間違いよ。わたしは――ママだって――そう思ってる。

 残念だけど、パパ。あの子はもうにはいない。もちろんにだって。どこにもいないの。

 今が現実を受け入れる時なのよ。

 あの子だって、きっとそれを願ってる。

 パパ――。

 わたしたちはここで待ってる。いつまでも、いつまでも。だから――。

 バイバイ、パパ。愛してる』

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る