第57話:第三次珊瑚海海戦⑧~〜忍び寄る悪夢

 日が落ちゆく珊瑚海で大和と武蔵とそして出雲からは黒煙が立ち上がり艦は傾いている、その手負いの巨大戦艦に対して米攻撃機部隊は爆弾や魚雷を放たんと果敢に接近する、それを阻むのは対空兵装と八航戦の瑞雲と零戦五型に基地航空隊の零戦二型や三型であった。


 副砲と三連装機銃のいくつかは大破し武蔵の噴進砲は弾切れで沈黙していた、航空隊も日米双方共に多大な損害を出しており搭乗員達の疲労も極限に達している。


 そんな彼等の気力を繋いでいるのは日米共に『後少し』と言う思いであった。


 日輪側は『後数刻、日没まで耐えれば』と奮起し、米国側は『もうひと押して魔王を沈められる』と気力を振り絞っている。


 そしてその軍配は日輪軍に上がる、大和と武蔵で併せて80発以上の爆弾と130本以上の魚雷を受けつつも日没まで耐え切ったのであった。


「敵航空編隊、撤退して行きます!」

「ふう……やっと帰りやがったか、しつこ過ぎだぜ……」


 如月の報告に戸高が糸の切れた操り人形の様に座席にもたれ掛かる、敵が退いたとは言えまだ戦闘中で有るからその行為は褒められたものでは無いのだが、戸高が戦闘開始から8時間近く神経をすり減らしながら操艦しているのを知っている為か誰もその行為を咎める者は居なかった。


 上空では八航戦と基地航空隊の戦闘機が最終警戒のため数度旋回した後飛び去って行く、大和と武蔵の艦載機も艦が傾いている状態での着艦は危険で有るため後方に展開している空母大鷹と雲鷹に着艦する手筈になっている。


「……ここからですね、奴等・・、食い付いて来るでしょうか?」

「来る、大和型の性能を知っている米海軍がこの機を逃す筈が無い、必ず食い付いて来る」


 暗い艦橋内に在って正宗が東郷に問いかけ、それに東郷は鋭い眼光と自信に満ちた言葉で返す。


「ー-っ! 高潜隊より入電! 【我 敵戦艦ノ撃退に成功セリ 我ガ方ニ損害無シ】」 

「よし、これで後顧の憂いは無くなった、針路1,5,7、全艦第四戦速(40ノット)!」


 広瀬からの報告を合図に東郷が全艦に命令を出すと大和と武蔵は傾いた艦体を重そうに動かし旋回し南南東に針路を取る、その巨大戦艦に重巡出雲と駆逐艦島風、そして高潜隊も追従する。


 その間も各艦の艦上では測距儀やレーダーの応急修理が行われており特に高所では命綱を付けて文字通り命懸けの復旧作業が行われている。


 一方、ハルゼーが緊急編成させた魔王討伐部隊は米第七艦隊から重巡6隻、軽巡3隻、駆逐艦36隻、第51特務部隊から重巡4隻、軽巡2隻、駆逐艦12隻が抽出され合計63隻の大部隊となっていた、それは米第七艦隊の駆逐部隊の全てと第51部隊の半数以上となっており現在ハルゼー艦隊本隊である空母部隊は第51特務部隊の駆逐戦隊14隻に護られている状態で有った。


 リー提督から日輪高速潜水艦の情報がもたらされたのは正に魔王討伐部隊編成の真っ最中の事で有り、周囲の参謀達は駆逐戦隊を半分残す様に進言したが結局ハルゼーは第51特務部隊の駆逐戦隊を半分残せば良いと自艦隊の駆逐戦隊の全てを投入した。


 これによって米艦隊は第七艦隊と第51部隊の空母合わせて24隻の護衛を重巡6隻、軽巡2隻、駆逐艦12隻で行わなければならなくなり、少数の護衛艦隊でも守り易い様に本来であれば撮影用にしか使われない密集陣形を用い空母部隊を展開していた。


 そして時計の針が20時を回る頃、空は曇っており月明かりの差さない漆黒の海原で魔王討伐艦隊旗艦、重巡デトロイアのレーダーが距離26000に大型の艦影を補足する、とほぼ同時にその大型艦から電文が入る。


【我 ヤマト 被害甚大 方位不覚ニ付キ 現緯度経度ヲ求ム】

 

 それを聞いたデトロイア艦上の戦隊司令『ガレウス・J・ピロー』中将はほくそ笑んだ。


「《ははは! 私は何と幸運ラッキーなのだ! 魔王サタンは激しく損傷し自分の現在地すら把握出来ていない、恐らくラウバルかガーナカタルに退却していたつもりなのだろうが、残念、ここはお前の墓場だよ!! A艦隊は面舵、B艦隊は取り舵で展開し挟み込め! C艦隊はそのままヤツの進路を塞げ!!》」


 ピローは歪んだ笑みを浮かべたまま声高らかに指示を飛ばす、A艦隊はデトロイアを旗艦とする重巡戦隊と駆逐艦戦隊1部隊、B艦隊は駆逐戦隊2部隊で構成されており、C艦隊は第51特務部隊の重巡戦隊と駆逐戦隊2部隊で構成されているが1部隊辺りの数は少ない。


 そして30ノットで北上する米A艦隊とB艦隊、40ノットで南下する日輪艦隊、その距離は瞬く間に縮まり一気に12000まで接近する。


 やがてA艦隊は20ノットに速度を落とすと主砲を旋回させ最大仰角で魔王サタンに向け一斉に射撃する。


 A艦隊から放たれた砲弾は高く放物線を描き次の瞬間眩い光が漆黒の海原を照らし2隻の巨大戦艦の姿を光の下に晒した、照明弾である。


 航空隊からの報告通り、1隻は左に傾き、もう1隻は艦首が深く沈み込んでいる、その手負いの姿を見たピローは歪んだ笑みの深みを増し全艦に雷撃開始を指示する。


 日輪艦隊の左右に分かれた米A艦隊とB艦隊から一斉に魚雷が放たれ、照明弾の光に晒される2隻の巨艦に無数の魚雷が迫る。


 日輪戦艦は身をよじり避けようとするが傾き艦首が沈んだ艦体は重く思う様な旋回が出来ていない様で有った、次の瞬間、損傷し動きの鈍った巨艦に次々と魚雷が突き刺さり巨大な水柱が立ち上がっていく。


 しかし日輪戦艦も果敢に反撃し数隻のフレッチャー級駆逐艦が爆ぜる。


「《怯むなぁ!! ヤツは弱っているぞ、一気に畳みかけろ!!》」


 ピローが歪んだ笑みのまま叫ぶ、が次の瞬間魔王サタンの主砲が火を噴きその僅か数秒後、デトロイアの1200メートル横を航行していた同型重巡が爆ぜ轟沈する。


「《イ、インディアスシティ轟沈!!》」

「《お、ぉおちつけぇ!! ラ、ラッキーパンチが当たっただけだっ!! ヤツはレーダーを損傷し見えていないのだ、闇に紛れて魚雷を放てば我々の勝ちだ、臆せず撃って撃って撃ちまくれぇえ!!》」


 一瞬で鉄塊と化した僚艦の姿を見たピローの気勢は一気に削がれ指示を出す声が上擦る、だがしかし上擦ろうが怯もうが戦隊司令の指示は絶対で有る、数の絶対的有利も有り米艦隊は果敢に攻勢に出る。


 雨あられの如く降り注ぐ砲弾と魚雷に魔王サタンは堪らず照明弾の範囲外に逃れようとするが、その先には第51特務部隊司令『チャーリー・A・パウナル』少将率いる米C艦隊が待ち受けていた。


「《クハハハハっ!! 無能な航空隊共のせいで前線で水雷戦をやらされる羽目になったが、これは好機! ここで手柄を立てればハルゼー閣下の覚えもめでたく第七艦隊への抜擢も夢ではない! ほら何をしているとっとと照明弾を撃たんかぁっ!!》」

「《し、しかし……》」

「《しかしでは無い! さっさとやれぇっ!! もたもたしていたらピロー提督の心象が悪くなるでは無いかぁっ!!》」


 魔王サタン撃沈と言う現状最大の手柄を前にパウナルは高揚し緩んだ笑顔のまま怒鳴り散らすという器用で不気味な事をやっていた。


 彼は陰でモルモット部隊などと揶揄される第51特務部隊の司令官では満足しておらず、何とか機動部隊の花形である第七艦隊に転属したいと考えているのであった。


 しかしそれ故に功を焦ったパウナルはミスをした、高速で迫り来る日輪艦隊に対し迎え撃つ様に照明弾を放つと言う事は、その照明弾の範囲に自艦隊も入ってしまうと言う事であった。


「《あ、あれ? こ、これは拙いんじゃないか……?》」

「《……拙いと思います》」

「《分かっていたなら何故言わないっ!?》」

「《言おうとしましたが司令が『さっさとやれぇっ!』と……》」

「《そ、それでも言うのがお前らの役目だろうー-》」

「《ー-敵艦発砲、本艦、敵大口径ガトリングカノンの射線に入っていますっ!!》」

「 「《ー-っ!?》」 」


 照明弾の光に晒された自艦隊を見てパウナルも自分の失策に気付く、それに対し乾いた反応をする参謀と口論になりかけるが通信員の報告がそれを止める。


 魔王サタンの大口径ガトリングカノンの砲撃は的確にパウナルの座上する重巡ボルチモアとその同型艦3隻を狙って来ていた。


 小型の駆逐艦と軽巡の中に大型の重巡洋艦4隻が居ればその中に艦隊旗艦が存在する事は明白であるからだ。


 次の瞬間、ボルチモアの右前方に展開していた同型艦の艦体が躍る様に爆ぜうねり瞬く間に火達磨となって文字通り艦を崩しながら海底うなぞこに没して行った……。


「《ちょ……待っ……鋼鉄エルディウムの艦が……あんなに歪むぅ!?》」


 更に魔王サタンは主砲を放ち、凄まじい轟音と共に数本の巨大な水柱がボルチモア周辺に立ち上がった直後、ボルチモア左舷に展開していた同型艦が爆ぜ、主砲塔や艦橋、装甲の残骸を周囲に撒き散らし悲鳴の様な金属音を響かせながら轟沈する。


「《ひょええええええっ!!?》」


 僚艦の残骸がボルチモアの艦橋に直撃し跳ね返り耳に障る金属音が響き渡るとパウナルは情けない悲鳴を上げて腰を抜かしてしまった。


「《は、話が違う……!! 全然全く死にかけじゃ無いではないかぁ!!》」

「《ー-手負いの獣の前にのこのこと出て行けばこうなるのは当然でしょう!》」

「《だ、だったら駆逐戦隊を突撃させて本艦を下がらせろぉっ!! 今、直ぐにぃっ!!》」

「《……》」


 如何に手負いと言えど魔王やまとの砲火力は未だ健在で有り、それに対して正面から姿を晒して進路を塞ぐなど狙って下さいと言っている様なものである。


 パウナル揮下の駆逐戦隊は果敢に魔王サタンに肉薄し雷撃を敢行するが、魔王サタンの副砲とガトリング砲から放たれる砲弾の前に次々と爆ぜ海底に没して行く、その間パウナルの座上する重巡ボルチモアは密かに後退し夜陰に紛れて安全圏まで退避していた……。



「《報告! C艦隊の陣形が崩壊、突破された模様です!!》」

「《ええい、進路を塞げとは言ったが馬鹿正直に正面に出ろとは言っておらんぞ、パウナルは素人なのかっ!?》」


 パウナルは僚艦が沈められて以降、よほど慌てていたのか広域無線で指揮を行っていた為その行動の全てはピロー中将の知る所となっておりピローは憤慨すると同時に呆れ果てていた。


「《報告、間も無くB艦隊と交差します!》」

「《よし、全艦最大戦速! 追撃戦だ!!》」


 魔王サタンを左右から挟撃し反航戦を行った米A・B艦隊は舵を切りその背後に展開中擦れ違うと其のまま速度を上げ今度は同航戦を行う為に魔王サタンを追撃する。


 この時魔王サタンはC艦隊と至近距離で戦闘しており速度は20ノットにまで落ちていた、結果的にでは有るがパウナルはピローの「《進路を塞げ》」と言う命令は完遂した事になる。


 最大戦速60ノットで追撃する米A・B艦隊は程なくして再度魔王サタンを魚雷の射程に捉える事に成功すると一斉に魚雷を放った。


 数十本の魚雷は次々と命中し立ち上がる巨大な水柱、しかしここでピローは有る疑問を抱く……。


「《妙だな、我々が攻撃を開始して以降、ヤツの砲火力は全く衰えておらず浸水状況も変わっていない……本当に我々は魔王サタンにダメージを与えられているのか……?》」


 自分達は既に魔王サタン一隻あたり60本前後の魚雷を命中させている、にも拘らず魔王サタンの戦闘力は全く衰えていない様に思えピローの胸中に一抹の不安が過ぎる。


 そしてその不安は的中していた……。


 ・


「敵魚雷、約30本が両舷に被雷!」

「……損害は?」

有りません・・・・・!」

「ふむ、十分に時間は稼いだか……」

「そうですね、派手に音も立てましたし十分かと」

「ふむ、ならば欺瞞・・はもう必要あるまい、大和、武蔵共に重力制御装置・・・・・・、加重解除!」


 東郷が眼光鋭く言い放った次の瞬間、何と沈んでいた大和の艦首が見る間に浮き上がった。


 それに続いて武蔵の傾斜もどんどん復原していく。


 そう、大和も武蔵も魚雷で損傷などしていなかった、全ては米機動艦隊から駆逐戦隊を引き剥がす為の欺瞞工作であった。


 大和型戦艦の艦体中央(蒼燐核動力炉の前部)には未完成ではあるが重力制御装置が搭載されており若干の浮力制御が可能となっている。


 当然船体にはかなりの負荷が掛かる為、強固な立体竜骨構造を持つ大和型戦艦で無ければ実現は不可能であった、景光が立体竜骨構造に拘ったのはこの為で有ったと言っても過言では無いだろう。  


「《な、何だ!? 沈んでいた船体が浮き上がっただとぉ!?》」


 ピローが驚愕したのも無理は無い、水上艦の注排水システムではあんな短時間での姿勢制御は不可能であり、そもそも魚雷で損傷していたのなら穴が塞がる訳では無いのだから沈んでいた船体が浮上するなど有り得ないのである。

 

「《ま、まさか……昼間の空襲で損傷していたと言うのは欺瞞フェイクか……!? だ、だとしたら……やられた、これは我々・・を誘引する為の罠だっ!!》」

「《ほ、報告! 後方より不明艦が高速で接近中! 予想速力……80ノットっ!?》」

「《な、なにぃっ!?》」


 罠にかかっていた事実を知ったピローは驚愕し目を見開いたまま後ずさり、更に通信員の報告が追い打ちをかける。


 米A艦隊の後方から猛追を駆けて来るのは日輪重巡出雲と駆逐艦島風であった。


「やぁっと出番が来ましたねえ艦長!」

「ああ、派手に暴れてやろうじゃ無いか、右舷砲雷撃戦用意!! 乱戦になる、大和と武蔵は良いが島風に魚雷を当てるなよ!」

『《大丈夫であります、どんな方向から来る魚雷も島風なら見事避けて見せるであります!》』


出雲の佐藤艦長の言葉を無線通信で聞いていた島風艦長の柴村岬は無線越しに自信満々に応える、恐らく無線の向こうでは胸を張っているのであろう……。


「言ったな? ならば遠慮は要らないな、全艦全力で敵を殲滅せよ!」


 佐藤の覇気良い命令に出雲の艦橋員達も覇気良く応え柴村岬も無線の向こうでぴょこんと飛び跳ねながら右腕を付き上げ応えていた。


 ・

 ・


 東郷艦隊の展開する海域から南東400km、そこには潜望鏡深度で静音航行する日輪高速潜水艦隊が展開しており、9隻の日輪最新鋭潜水艦群は静寂に包まれた漆黒の海原に潜み、狙うべき獲物の存在を求めその単眼を光らせている……。


 大和と武蔵が派手に暴れている間に高潜隊は最大戦速で南下し米機動艦隊が展開していると予想される海域を全艦で索敵中なのである。


 その方法は聴音儀パッシブソナーによって大凡の方位を割り出し、伊302を中心に伊200型が広範囲に展開した後、決められた時間と合流地点にて伊302の元に集まり境域音波通信装置で情報を供給すると言うやり方である。


「司令、合流予定海域に到着しました、境域音波通信発信の予定時間まで後10分です」

「よし、潜望鏡を収め深度150まで潜航」

「了解です! 潜望鏡収め! 潜航150!」


 戦隊司令の指示に従い艦長が命令を出すと伊302潜はゆっくりと潜望鏡を収め静かにその深度を下げて行く。


「司令、通信予定時間となりました」

「よし、境域音波通信装置5km圏内にて起動」

「境域音波通信装置5km圏内にて起動しました!」

「よし、伊302より各艦へ、有力情報の有る艦は打電せよ!」

「……」

「……」

「……だめか、なら点呼をー-」

「ー-! 待って下さい、伊206より打電在り! 【方位112 距離25000 ニ 敵艦見ユ】」

「ー-っ!?」

「 「 「おおっ!!」 」 」

「でかした! 点呼の後、全艦現深度のまま進行、相手が航空母艦で有った場合は刺し違えてでも是を殲滅せよ! 全艦、尽忠報国の覚悟を以って事に当たるべし、以上っ!!」


 戦隊司令が檄を飛ばすと艦橋員達も覇気良く其れに応える、艦内は音を立てないよう細心の注意を払いながらも活気付いている。


 そうして日輪高速潜水艦隊は漆黒の海原の下を静かに迅速に進行し何も知らない米艦隊に忍び寄って行くのであった。






   ~~登場兵器解説~~



◆戦艦むさし 全長398メートル 幅54メートル 基本排水量16万㌧ 速力70ノット  主砲180度旋回速度:10秒


 兵装:64㎝50口径三連装砲 5基(前部3基 後部2基) 


    四連装噴進弾垂直発射装置 30基120門(前部甲板20基 後部甲板10基) 


    多連装対空噴進砲 12基(上部建造物両舷)       


    35㎜三連装速射機関砲 30基(構造物両舷端10基 他各要所配置) 


    98㎝三連装対潜砲 3基(艦底中央前後) 


    垂直離着陸艦上戦闘機・瑞雲 6機


 装甲:両舷装甲:200㎜~980㎜零式相転移装甲(最大厚防御区画97%)


    水平装甲:200㎜~980㎜零式相転移装甲(最大厚防御区画95%)


    水線下装甲:200㎜~980㎜零式相転移装甲(最大厚防御区画95%)


 内殻防御:複合式空間内張防御機構 / 対水雷三層構造複合式空間機構


 主機関:ロ号艦本零式乙型蒼燐核動力炉 1基 


 副機関:ハ号艦本零式一型蒼燐蓄力炉 2基   


 推進機:零式一型蒼燐噴進機 4基 / 零式ニ型指向性側面蒼燐噴進機 10基       


 艦体維持管制装置:照式伊号端末・武姫たけひめ


 概要:日輪海軍が建造した大和型二番艦、姉妹艦である大和との違いは現状3つ有り、一つ目は副砲である。

 大和が20㎝55口径連装汎用砲を副砲として搭載しているのに対し武蔵はその位置に四連装対空噴進砲を搭載しており副砲と呼べる兵装が存在しない。

 2つ目は主砲で有り大和は三番主砲の位置に20㎝回転式砲塔を搭載しているが武蔵は普通に主砲を搭載している。

 最後の三つ目は蒼燐核動力炉であり、大和がロ号艦本零式『甲型』蒼燐核動力炉を搭載しているのに対し武蔵が搭載しているのはロ号艦本零式『乙型』蒼燐核動力炉となっている。

 この二つの違いをはっきり言えば動力炉としての出力性能で有り武蔵の乙型は大和の甲型に比べて7割ほどの出力となっている。

 しかしながら現状どちらの動力炉もその総出力の数%程度しか使われていない為、今の所大和と武蔵に性能的な差は存在しない。

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