第八話 生


 源之進はたえの帯を解き着物を剥ぐと、乳房にむしゃぶりつき、荒々しく揉みしだいた。

 股間の陽根は痛いほど怒張している。

 熱くたぎったそれを、たえの女陰にあてがう。

 そこはすでに蜜であふれていた。

 一気にぐいと押し込む。


「あう……!」


 たえが喘いだ。肉壷がきゅっと締まる。


「う…おっ……!」


 源之進も思わず声を漏らす。

 陽根をつつむ襞が収縮し粘膜とこすれあって淫猥な音をたてている。

 たえの膝裏を抱え肩に担ぐとさらに奥まで押し込む。


「いい……いい……もっと、もっと奥まで!」


 たえが快楽のあまり随喜の涙を流している。

 肉襞の奥にある花宮口が降りて源之進の先端をくわえこむ。


「おおお……!」


 強烈な快感であった。

 女とはこんなにもいいものだったのか!?

 久しく忘れていた感覚であった。

 源之進は気づいた。


 これが……これが生きるということだ!


 源之進は思い出した。

 生きるという意志が、決意が必要なのだ。

 源之進の修行を邪魔していたのは死ぬことへの本能的な怖れであった。

 それが雑念を生んでいたのだ。


 源之進はたえの花奥に向かってしたたか精を放った。

 だが、今度は抜かない。

 そのままの姿勢で律動と抽送を繰り返す。


「す……凄い! あ…あんたあ!」


 たえの背が弓なりに反り返り、源之進は二発目を放つ。

 まだ大丈夫だ。精力は衰えない。

 源之進は、たえの背中に腕をまわして抱き起こすと茶臼の体位で三発目を放った。


 刹那、たえは白目を剥いて失神した。

 その場にやさしく横たえ、たえの股間からおのが陽根を引き抜く。

 女陰からどろっとした源之進の精が大量にあふれだす。

 源之進もさすがに精魂尽きて尻もちをついた。


 源之進は愛液にまみれた陽根を拭おうともせず、大の字に寝転がって星空を見あげた。

 潮騒と星のきらめきが二人の営みを祝福しているように思えた。

 生きていることの実感を源之進は噛みしめていた。




   つづく


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