第2話
ラウドさんに旅の話を聞かれたが旅人ではないので何も言えず。
まだ初っ端な旅人ってことで納得してもらった。
ラウドさんの奥さんはアウールという名前で肩までの長さの茶髪で美人だ。
娘はアルカまだ3歳だ服が珍しいらしくクイクイと引っ張ったりしてくる。
「それでコウジ金ないんだろう?どうするんだこれから」
「それがまったく考えてなくてですね」
「そこ考えずに旅出ちゃったわけか」フヌフヌ
「あなたの仕事で手伝えることないの?」アウールさんがラウドに聞いてくる
「そうだな~俺の仕事は一人で出来るんだよな~呼び込みをするか新たに屋台をするか」ンー
どうしよう!屋台??…そうだ!
「じゃあ新しい売り物考えたらお金もらえます?」
「ん…?おお売れたらな」
「じゃあ小麦粉あります?」
「小麦粉なら切らしちゃってるわよ」
「こむぎこ?なににつかうの?」
「おいしい食べ物だよ!」
うんあそこら辺の屋台には置いてなかったはずだ。
次の日材料を買ってきて台所を貸してもらい作り始める
ラウドさんとアウールさんとアルカは興味津々だ。
ラウドさんにいたってはお仕事を休んでまで見てる。それほどのものか??
まずはフライパンらしきものに卵と一緒に溶いた小麦粉を引きクレープを作る。
そのクレープの上にレタスと揚げた から揚げを乗せ包み棒状にする。そうファーストフード店でバカウレしてる筈のあれだ。
「おおー!美味そうだ!なんていうんだそれ?」
「んーとなんだっけ…」
「きっと『うまい棒』だろう!」
「いやそれは違う…」ウマイボウじゃない
「名前よりもこれまだ完成じゃないんだ!中に何かソースみたいなものを掛けないと」
「ソースってどんなソースなの?」とアウールさんが聞いてくる。
「あまじょっぱいやつとかマヨネーズとかなんだけど…」
「まよねーず??聞いたことないわね」
そうだよなマヨネーズなんてあるわけない。醤油もないよな
「醤油ってありませんよね?」
「しょうゆ?それも知らないわ…んーこれじゃだめなの?」
アウールさんが何か果実を持ってきてそれを巻いていないから揚げに絞って掛ける。
モグモグ「あーこれライムぽい…おいしい」
「でしょう!から揚げとか食べるときこれやってるのよ」
「アルカもこれすきーー!」
「しかしコウジは色々なものを知ってるなさすが旅人」モグモグ
作ったものも食べてもらってかなり評判だったこれなら!売れるぞってラウドは声高々に言っていた!
ちなみに『肉サラダ巻き』に決まった。ラウドさんは『うまい棒』のほうがいいと言っていたが『うまい棒』ではないんだ別の商品なんだ。しっくりくるのは分かるけどね。
準備をしてその次の日から屋台に二人で並んでいた。
「いらっしゃーい!今日から新しいものを売り出したぞ!それがこの『うま・・』じゃなくて肉サラダ巻きだ!!」
わざとなのか?今うまい棒っていいかけたよね
「コウジもほら声を掛けるんだ!」
「わ・・分かった!」
「あ新たに売り出した肉サラダ巻きだよ!!めっちゃ美味しいから買ってみて!!」
「コウジその調子だ!」
「なんとだな!この中にはから揚げが入ってるんだ!ほら中はこんな感じだぞ!」ラウドさんは中身をみせてどんなものかを見せていく。
「お!うまそうだね!」とお客さんがやって来た。
「けどこれちょっと高いんじゃないかい?」そうほかの店の1.5倍~2倍はする値段だ。
「これに小麦粉使っているからな高いんだ」
「やっぱりそうだよな」納得するお客さん
そうこの世界では小麦粉は高いらしい。
「それなら一個貰おうか!」と買ってその場で食べてみたお客さんから
「何これうまっ!!」そうクレープにから揚げ等が包まれているだけで美味しいものに絶妙であろう量のライムをかけてあるのだ美味くないはずがない。
そのお客さんのお陰でぞろぞろとお客さんが来始めた。
普通に持ち帰るお客さんそしてその場で食べてみるお客さん達そして傍らにそれを頬張るラウドさん。
ってちょっと待て何でラウドさんまで食べてるの試食したでしょうが!それ以前に売り物だからね!
「おー!完売したぞ!!」家に帰ると一番に報告をするラウドさん
「やっぱり売れたの??」
「まさかあんなに売れるとは…」(二つほどはラウドさんが食べたんだけどね自分も一つ食べたけど)
「やっぱりーそれであるかのぶんは~?」オミヤゲー
「あ全部売ってしまった」とラウドさん
「え~~ないの?」
「アルカの分も作れるわよ?家に材料余ってるからね!」
「よかったー」
「コウジあんなうまいもの教えてくれてありがとうな」
「いやなんのなんの!!」
日に日にお客さんが増えていった。
その時はっとした!うっかりしてたが俺は元々通歩スキルでポイント集めをしようとしてたのだった。売れて店の前のお客さんのところに通歩スキルを使えばバンバンと
ちなみ始めにセットしていた緑道はすでに消えている。
この緑道は一度セットしてから24時間が経過すると消える仕組みになっている。
今の魔力数は31だ。休むか時間がたつかすると元に戻るらしく、最大値まで戻っていた。魔力数1分を使うと大体1mほど道を作ることが出来るので魔力を5だけ残して26m分を店の前の人の多いところに集中させて
お客さんがたくさんいるので四角い感じにセットしたほのかに緑色に光ってる地面から緑の玉がぽわぽわと浮かび上がってくる。色は違うがまるでお昼に蛍でも見てるよう。
帰るころには通歩ptは625になっていた。やっぱり店の前はすごい。
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魔力 15/31
通歩Pt 625pt
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