第10話 腹黒弓削さんのティーパーティー! 第二話

弓削「……」

奏多「どうしたんですか? 神坂さん?」

弓削「わたくし……今回出番なし!?」

奏多「ああ……それ」

響子「しょうがないよ。弓削、腹黒だから」

弓削「……その手には乗りませんわ」

響子「あら……」

奏多「ま、まあ。今回は……ご愁傷様です」

弓削「奏多まで!? もういい! わたくし、ウ○娘しますわ! お姉様になりますわ! パクパクですわ!」

奏多「わあわあ! 落ち着いてください! 消されますよ!」

響子「そう言えば……弓削のキャラ被って……」

弓削「かぶってない」

響子「あ、はい……」

奏多「それで……今回の話ですけど」

弓削「そうですわね……今回はドラゴンについてお話しましょう」

奏多「ドラゴン? そう言えば、この世界のドラゴンはどういう扱いなんですか?」

弓削「ドラゴンは言うなれば魔術が作り出した生き物です」

奏多「魔術?」

弓削「ここに、ただのトカゲがいたとしましょう。そのトカゲがたまたま魔力の強い場所に長時間とどまると……」

奏多「とどまると?」

弓削「ドラゴンになりますわ」

奏多「ええ!? そんな簡単に!?」

弓削「まあ、それまでせいぜい1000年ぐらいかかりますが……」

奏多「それはそれで……気が遠くなりますね」

響子「そう言えば、時間操作の魔術でドラゴン作る話、なかったかしら?」

弓削「あら! よくご存知ですわね」

奏多「え……もしかして」

弓削「そう! 魔力元に置いたトカゲに、時間操作で1000年経たせてドラゴンを作る実験がありましたわ」

奏多「どうなったんですか?」

弓削「残念ながら失敗しましたわ。トカゲがそれに耐えられませんでしたの」

奏多「なるほど……」

弓削「これが成功したらトカゲを撒いて、ドラゴンまみれにして包囲する、なんてことが可能でしたのに……」

響子「まるで進○の巨人ね」

奏多「……怒らますよ?」

弓削「まあ、つまりドラゴンになるにはとても大変で、貴重ということです」

奏多「あれ? でも、弓削さんはミニドラゴンを持っていたような?」

弓削「ああ、ゴロウちゃんですか? ゴロウちゃんは……特別なんですよ」

奏多「特別?」

弓削「あら、時間ですわね。この話はまた今度。では」

奏多「あ、神坂さんさようなら!」

響子「グッバイさようならの助」

奏多「なんですかそれ……」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る