第24話 通り雨が運ぶ縁


 最初は俺一人だけだったこの写真部に、新しく黄坂が仲間に加わって、そして更に柚木さんが入って、この部室も一段と賑やかになったと思う。


 女子が二人も居るから部室は常に綺麗に整頓されてるし、入った瞬間に女の子特有の甘い匂いも漂ってきて、男臭さのカケラもなかった。


「先輩、邪魔なんですけど」

「お、悪りぃ」


 けど、人が増えるとその分部屋が狭くなるのも事実で、前よりこんな感じで邪魔と言われる回数が多くなった。まぁ、その言葉は黄坂が俺に向かってしか言わねーんだけどな。ほんと、先輩としての威厳なんか疾うの昔に捨ててきたんだよな。


「だから先輩邪魔です」

「は? 流石にそこ通れるだろ」

「燃えないゴミごっこでもしてるなら、とっとと捨てられてきて欲しいんですすけどね」

「誰が燃えないゴミだゴルァ!?」

「あはははは……」


 ほら、お前と俺のやり取り見て柚木さん引いてんじゃねーか。せっかく入部してくれたのに即辞めるとかシャレにならないからな。


「あ、そういえば写真展に応募する写真っていつ撮るんですか?」

「んー、とりあえず夏祭りで撮ろうと思ってるから、どの祭りに参加するかを決めないとな」

「ここら辺って意外と祭り多いですもんね」


 俺の住んでる地域は夏になると祭が頻繁に行われている。

 ニュースにも取り上げられるような大規模な祭りもあれば、自治会だけで行われる規模が小さくひっそりと行われる物まで振り幅は大きい。けど、数がある分チャンスもそれだけの回数あるって事だった。

 悠長に構えてらんないけど、焦ってもしょうがないのも事実なので、今はじっくりと構図やシチュを考えていた。


「そーいや、結局浴衣の有無はどうするんですか?」

「んー、実際ソコは迷ってんだよ」


 浴衣があればそりゃ夏らしさは出るけど、なきゃないでなんか良くね? って気もあるし、どちらか一つを選ぶことにまだ迷っていた。


「浴衣?」

「あ、夏祭りで撮影しようと思ってて、祭りと言えば浴衣でしょ? でも、浴衣を着ないで祭りだって行くし、そっちの方が現代っぽいかなって」


 けど、なんか浴衣ってワード聞いて目の前の大人しめガールの眼の色が変わった。いや、完全に浴衣着たそうな表情になってますけどこれ。


 きっと柚木さんは浴衣を着て夏祭りに行きたい派なんだろうな。黄坂なら無理ですとか言って着てこないんだろうけど。


 夏祭りと言えば、久方ぶりに流歌とも行きたいな。歳を重ねるにつれて行かなくなって、疎遠になってからは話しかける事すらできない状況だったんだ。和解できた今ならいろいろ誘って楽しむのもありだよな。


「浴衣なら、おばあちゃんに言えば用意できます!」

「そっかぁ。んじゃ、浴衣で撮るか」

「本当ですか!?」


 なんだろうな、こう純粋無垢な笑顔は俺の心を浄化してくれるらしい。天使とは実在したんだと、身に染みて感じることができているこの現状。でも、俺にとっての大天使は流歌だから、柚木ちゃんは俺の1番にはなれないんだごめんな。


「沙織ちゃん。事前にバイトのシフトとかの情報ちょうだいね。日にち被ったらアウトだから」

「うん! 分かった!」


 そして、柚木さんはバイトがあるらしく、俺たちが帰るより先に部室をあとにした。

 柚木さんがいなくなった後の部室には俺と黄坂しか残っていなくて、なんだか懐かしい感覚だった。


「なんか、懐かしいな」

「なにがですか?」

「二人でいるこの感じ」

「きもいです」

「あのな……」

「2人の時間、そんなに長くもなかったじゃないですか」

「そりゃそうだけどよ〜」


 なんとも言えぬこの感じ、エモいっつー感覚なのだろうか? だか、黄坂はいつだって俺に冷たいけど、なんだかそれも慣れてきた感はあるけどな。


「ん、何してんだ?」

「写真の整理です」

「それ、黄坂が撮ったやつか?」

「そうてすけど」

「ちょっと見せてみろ」

「あ、ちょっ……先輩」


 俺は机の上に置かれていた写真を数枚手に取った。その写真には綺麗な花や街並み、風景といった所を部分的に撮った写真ばかりだった。

 案の定、黄坂の嫌いなポートレート写真は一枚もなかった。


「そーいやさ、黄坂っていつからカメラやってんの?」

「初めてカメラ持ったのは小学生の頃からですよ。父の影響で私も始めたんです」

「へー、黄坂のお父さんはどんな写真撮るんだ?」

「先輩みたいにポートレート写真撮りまくってましたよ」

「ほぅ、そりゃ詳しく話を聞きたいもんだね」


 なるほど、だからだろうか。黄坂はちょいちょい俺の知らないカメラの知識などを教えてくれているから、カメラ歴はちょいと気になってはいた。


 水族館は撮影しにくいって事も知ってたし、やっぱりそれなりに写真は撮ってきてるんだろうな。


「純粋な興味なんだけどさ、どうやって撮ってんの? これ」

「どうやって?」

「めっちゃ綺麗じゃん? だからそう綺麗に映る様に、構図の決め方とかさ。これだって上手くシンメトリー構図で撮ってるし、これなんかもリーディングライン上手く使ってるじゃん」


 シンメトリー構図は左右対象、上下対象の表現方法で、桜井の撮ったこの写真は、綺麗な桜並木が川の水面に映し出されていて、上下で上手く対象的に表現されていた。


 リーディングラインは主題として写す物体をより強調させる為に、主題に線が、リーディングラインが伸びている構図だ。

 その線は直線の物もあれば蛇行してる物もあり、必ずしも直線じゃなきゃいけないってルールはない。


 自然な目の動きが、リーディングラインに沿って移動し、被写体物で終わるような構図にすることで、まとまりのある見た目を実現できるけど、割と高度なテクニックになってくる。


 どれも風景撮影によく見られる手法で、そっちに特化してる黄坂にとっては朝飯前なのだろう。でも、だからこそ黄坂がポートレート写真を撮れば、それはそれは凄い写真ができるんじゃないかってずっと思っていた。


「なぁ、黄坂もポートレート写真撮れよ」

「嫌です」

「こんだけ良い腕持ってんだから、せっかくなら活かせよ」

「めんどくさいです」

「めんどくさいってお前……」


 ほんと、ポートレート写真に関しては頑なに断るよな。まぁ、きっと自分がやりたい事だけをやりたい子なんだろうな。必ずしもそれだけが正しいってわけじゃないけど、間違いでもないから強くは言えないな。


「そもそも、私は先輩に風景撮って欲しいって言ってるのに、人には強要して自分は何もしないっておかしくないですか?」

「いやぁ……」

「ずっと理想を追い続けて、結局近づけてないなら意味ないじゃないですか」

「それはまぁ……ぼちぼちだな」


 無理矢理に写真を見たせいなのか、少し黄坂はピリついていたので、俺は大人しく写真をテーブルに置きなおして、スマホで直近の夏祭りの開催期間を調べる事にした。

 そしてしばらくした所で、黄坂が荷物を纏めて帰る準備を始めた。


「あれ? 黄坂もう帰んの?」

「はい。今日は姉の誕生日で外食するんですよ」

「いいな〜、俺も行きて〜」

「だから寝言は寝て死んでください」


 そう言いながら黄坂は部室に俺一人だけを残して帰ってしまった。いや、彼氏彼女の関係でもないから深く突っ込む気は無いし、突っ込んだら突っ込んだで問題にはなっちゃうけどな。


 二人のいなくなった部室はなんか余計に寂しく感じて、俺も荷物を纏めて帰る準備をし始めた。緑川との作戦会議だって無いし、流歌とも特に予定はない。千歳先輩からはめちゃくちゃ連絡来てるけど……とりあえずは放置しておこう。


 元々、カメラのメンテも部室でやる予定だったけど、もう帰る気持ちになってしまってるので俺はカメラをカバンにしまって、部室の戸締りをした。


 外の生暖かい風が俺の頬を撫でて、夕陽に照らされた雲が一段と存在感を現していた。

 あの細かいディティールの雲は、いつの日か黄坂に教えてもらった積乱雲だった。

 今にも降り出しそうな鉛色した雲なのに、夕陽と相まってそのまがまがしさはなんだか薄れていた。


 スマホを眺めながら祭りの日取りを見ていると、ポツポツと雨が降り出してきた。その雨は少ないインターバルで本降りとなって俺の身体をどんどん冷たく濡らしてく。


 カバンを頭の上に掲げてガードしながら走るが、まるで効果がなかったし、カメラを入れてきてる事に気がついて、今度は腹に抱える形でカバンを持ち直して、どこか雨宿りできる場所を探した。


 しばらく走った所で、大きめのマンションが見えたので、一時的にその軒下を使わせてもらおうと思い、さらにスピードを上げてかけていった。


 制服の上も下もびしょびしょで、肌にまとわりつく感覚が気持ち悪かった。季節はまだ夏前だというのに、湿気でジメジメとした蒸し暑さもあって俺に更なる追い打ちをかけてきた。


「君どうしたの? びしょ濡れじゃん?」

「え? えっと、はい」


 雨宿りしながら空を眺めていると、不意に後ろからそんな声をかけられて、振り向くとそこには綺麗な女性が立っていた。


 柄物のTシャツに白いホットパンツで、髪型は黒色のショートヘアーで双葉の髪留めを付けていた。


 ショートという誤魔化しのきかない髪型でも美しく映える人は本当に綺麗な人だと昔から思っていて、まさに目の前の人はそれに値するだろう容姿を持っていた。


「私の顔になにか付いてるかな?」

「いえ、なにも。ちょっと雨に降られちゃったんですよ。多分ただの通り雨ですけどね」

「ふ~んそっかそっかぁ」

「はい、雨が止み次第ここから離れますんで」


 彼女の服装、こんな雨が降りしきる中、水気が無いことからして恐らくここのマンションの住人だろう。

 変質者と思われないように俺はちゃんと理由を説明して、止むを得ずここにいる旨を彼女に伝えた。


「へっくしょい!」


 急に身体が冷えたせいか、寒気がしてくしゃみをしてしまった。

 早く止んで欲しいって気持ちを汲んでくれないこの空模様にイライラし始めるが、気持ちを荒げた所で現状が何かが変わるわけでもねーし、とにかく止むのを待つしかないんだよな。


「そのままじゃ風邪、引いちゃうよ?」

「けど、この雨なんで」

「じゃあさ、ちょっとおいで」


 すると、綺麗な女性は俺の手を引きながらマンションの中へと入っていく。あまりにも唐突な事で俺の頭の理解は追いついていなかった。

 どんどん奥に進んでいく、エレベーターを昇り、部屋の前まであっという間に到着した。


「あ、あの……」

「ん、なに?」

「これは一体?」

「お風呂入っていきなよ、それと雨が止むまで部屋にいていいよっ!」

「どうして、そこまで?」

「そりゃね、困ってる人がいたら助けてあげるのは当たり前のことでしょ?」


 開いた口が塞がらないとはまさに、このことなんだろうな。入ってと言われたその言葉に俺はすんなりと従ってしまった。

 リビングまで通されたが、なんだろうな。必要最低限の家具類しか置いてないイメージだった。


「先にお風呂入ってきなよ。案内するからさ」

「は、はい。ありがとうございます」


 湯船にお湯を溜めながら、シャワーでまとわりつく気持ち悪さと不快感を洗い流して、溜まった湯船に入り足を伸ばした。

 自分の家じゃ浴槽で足を伸ばすなんかできないし、そんな事はせいぜいどこかの温泉旅行に行った時くらいだろう。


 適温のお風呂で身体の芯まで温まった俺は、お風呂からでて、用意されていたタオルと、一時的な着替えを身に纏ってリビングへと戻った。


「ありがとうございます。良い湯加減でした」

「どういたしまして! ちょうど良いタイミングで出てきたね~!」


 助けてくれた彼女は、なにやらポットで茶色い液体をカップに注いでいて、その匂いはどこか嗅いだことある匂いだった。


「それ、紅茶ですか?」

「ぴんぽんぴんぽ~ん、だいせいか~い!」

「ダージリンですか?」

「おっと、君は紅茶に詳しいのかな!?」

「いえ、知り合いに好きなヤツがいるので」

「そっかそっかぁ。けど、これはアールグレイだよ」

「あーるぐれい?」

「そっ、リラックス効果とか冷え性とかにも良いんだよ? 香りには少しクセがあるけど、それでも私は好きかな」


 黄坂はいつもダージリンを飲んでいたから、その匂いに似てるイメージだったからそう答えたけど、知ったかぶって答えた割には外してしまったから気恥ずかしさがあった。


 注いでくれたカップを俺に渡してくれて、テーブルの上に座り、匂いを嗅いだ。

 黄坂は匂いもちゃんと嗅がないと怒るから、そこら辺の作法は身についていた。


 彼女は香りにクセがあるって話をしたけど、俺にはまったくもってそれが理解できなかった。ただ、良い匂い、紅茶の匂いっつー分類くらいしかできなかった。


「あーるぐれいとダージリンの香りの違いってなんなんですか?」

「んとね、ダージリンの香りは天然なんだけど、アールグレイの香りは付けられた匂いってカンジかな~。だから、素材本来の匂いが好きな人はダージリンが好きなんだよ」

「そうなんですか。あ、あとお名前聞いてもいいですか?」

「私の名前?」

「は、はい」


 この状況において、目の前にいる彼女以外の名前を聞くわけないと思いながらも、そんな事言ったら角が立つと感じたので口は堅く閉ざした。


「私の名前はね、ひいらぎあかね。キミは?」

松橋まつはし光輝こうきです」

「松橋くんか~。これからよろしくね!」


 惚れ惚れするような満点の笑顔に心躍る気もしたけど、これからもよろしくとはどーゆー意味なのだろうか? ただ、社交辞令的な感じで言葉を交わしてきてるだけなのだろうか? 


「ちなみに、今は学生ですか?」

「そだよ~、今は大学一年生だよ」

「じゃあ、先輩ですね」

「松橋くんは高校2年生でしょ?」

「はい。今は高2……え?」


 なぜだかは知らないけど、柊さんは俺が高校二年生であることを当ててきた。

 推測とかそんな感じじゃなくて、あたかも知ってるかのような口ぶりでその言葉を発してきたから俺は当然困惑してしまう。


「どこかでお会いした事ありましたっけ?」

「松橋くん、昭美高でしょその制服? ネクタイの色が青色だし」

「あ、なるほど。柊さんは昭美高だったんですか?」

「違うよー。私は総明だからね~」


 総明は確か偏差値は65以上だった気がする。

 俺の通ってる昭美は偏差値55~60の間なので勉学においては更に上って事になるな。

 こんな綺麗で優しくて、おまけに勉強もできるってある種のチートだよな。


「総明ってことは頭良いんですね」

「もーそんなこと言わないでよ~」

「あ、そーいえばカバンもびしょびしょで外側は拭いといたけど、濡れたら大変な物とか入ってない?」

「あ」


 俺は思い出したかのようにカバンから急いでカメラを取り出した。

 一応防水の袋には入れているので大丈夫だったが、変に冷や汗をかいてしまった。


 カメラの金額なんかピンキリではあるけど、俺の持ってるカメラはそこまで安くもないので、壊れたりしたら大変で、諭吉さん8人が残酷に消え去ってしまう。


「松橋くんってカメラ趣味なの?」

「は、はい。高校でもカメラ部に所属してるので」

「そっかぁ」

「まだまだ全然使いこなせてないですけどね」

「結構部員はいるの?」

「いえ、つい最近一人入ってきて、3人でやってます」

「そっかぁ。ねぇ、私を撮ってよ」

「え?」

「これでもね、昔は被写体としてモデルをやったこともあったんだ~」

「そうなんですか?」

「うん、だから全くの初心者よりかは分かってるつもりだよ。あ、でもモデルには困ってないカンジ?」


 正直、柊さんの提案は俺にとってものすごい魅力だった。

 元々被写体の経験があって、それにこんな美人な人で、普段から被写体探しに悪戦苦闘してる俺からしてみれば願ってもないチャンスだった。


 千歳さんといい柊さんといい、元モデル経験者にプライベートで出会えて、ましてや撮影させてくれるなんて早々ある事じゃない。


「俺、プロとかそんなレベルじゃないですけど、いいんですか?」

「うんうん。そこはさ、カメラマンとモデルで創り上げてく世界じゃん? だから、そこは気にしなくていいと思うんだ~」

「ならば、是非お願いします……!」

「あ、けどそれと同時にお願いがあるんだ」

「お願い、ですか?」


 私を撮らせる代わりにモデル料を寄こせとかそんな話だろうか?

 確かに、柊さんくらいのビジュアルなら自分の価値なんかとっくに気づいてるだろうし、そんなお願いをしてきてもおかしくはない。けど、俺が高校生なのは彼女も知ってるはずなので、そこまで頭が切れる人なら、大金をふんだくることができないのも分かるだろう。


 そんな身構えていた俺の想像を見事に打ち砕き、まったく予想のしてなかった言葉を彼女は俺に向かって言ってきた。


「うん、私にカメラを教えてくれない?」

「カメラを?」

「うん。ずっと撮られてはきたけど、撮った事は一度もないんだ~。スマホで撮影とかならあるけどさっ」

「でも、俺そこまで詳しいわけでもないですけど?」

「松橋くんはいつから写真撮り始めたの?」

「撮り始めたのは小学生の頃で、父親の影響です」

「じゃあもうベテランじゃ~ん! なんの心配も要らないね~!」


 じゃあ決まりと言いながら、席を立った柊さんは引出しからクッキーとかお菓子類を取り出しながら、話をたくさん聞かせてと言ってきた。

 生憎と雨はまだ降りしきっているので、話をするには時間は十分あった。


「けど、どうしてカメラを学びたいって思ったんですか?」

「撮ることの楽しさを知りたいんだ。私も」


 どこか遠くを見るような視線で、彼女はそう答えた。なんだか哀愁が漂っていて、そんな表情も儚げで美しいと感じた。


「写真って良いですよね」

「松橋くんが思う、写真の魅力ってなにかな?」

「俺の思う写真の魅力ですか?」

「そう、聞きたいなぁ、 私!」


 それからは、通り雨が過ぎて晴れるまで、柊さんに聞かれて、俺は俺が思う写真の魅力についてを語った。

 俺の感覚が、感性が全部正しいってわけでもねーけど、それでも誰かに共感されて、理解される事は嬉しくてたまらなかった。


 帰り際にお礼を言って、連絡先を交換してから柊さんの家のマンションをあとにした。

 雨が明けたあとの空模様は依然として綺麗な夕焼け色に包まれていて、これからもまた、違った景色がどんどん見られるような、そんな気がした。

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