第2話 道中イベント×2 街中も意外と危険!?
GM:では、このまま探索しますか?
スィオネ:装備とかは普通に整えているんですよね? それならそのまま出発します。
GM:はい。それでは、「道中イベント」が発生します。
先ほどはスィオネちゃんに依頼自体を決めてもらったので、今度はボラフくん、道中イベントカードを引いてください。
ボラフ:おお、結構ある! ステップによっても違うから、ここからここまでか。
はい、『ドラゴンの雛』! な、なんか凄そうなものが街中にいる!
サク:助けたら、夜中に美女がやってきて「先日助けていただいたドラゴンです」とw
スィオネ:いやいや、助けても、襲っていると勘違いした親ドラゴンが乗り込んできて、今度こそ食べられちゃうかもw
GM:タビットの宿命!?w
サク:さすがにサクもドラゴンからは守れそうにないのぅw
スィオネ:スィオネとしては、安全なところに連れて行ってあげたいところですね。
ボラフ:ボラフは心配だろうなぁ。かと言って無視もできないだろうし。うーん、ギルドに通報して、然るべき人に対処をお願いするとか? 駅などで不審物を見つけたときの対応みたいな。
サク:サクは……えー、どうだろう、GM、ドラゴンって蛮族ですか?
GM:『リルドラケンはドラゴンから人族になった』とあるので、ドラゴンが人族でないことは確かですが、少々お待ち下さい。
……竜に姿を変える蛮族であるドレイクという蛮族はいますが、ドラゴンそのものは『幻獣』というカテゴリに属するようです。
サク:例の仇がドレイクだったら、雛とはいえ殺意が湧きそうですけど、たぶん違うんじゃないかな。だとしたら、サクもボラフと同意見っスね。
スィオネ:依頼のときは、わたしの意見優先みたいな感じでしたし、今回はイベントカードを引いたボラフくんの意見を優先しましょう。
GM:となると、保護したいけれど、自分たちでは連れて行かないということでしょうか。では、選択肢Cが一番近いですね。
ボラフ:あ、選択肢から選ぶ方式だったの?
GM:おそらく正式なルールとしてはそうですけど、なるべく自分たちでどうするかフリーに考えるようにして、その結果、一番近いものを選んだ、ということにしましょう。
というわけで、今回は選択肢Cですが、まずPCの皆さんは各自1dを振ってください。
*roll*スィオネちゃんは4、ボラフくんは1、サクさんは4ですね。
『1~3が出たら、(1d+AL)点の魔法ダメージ(呪い属性)を受ける。』ということで、ボラフくんはもう一度1dをお願いします。
ボラフ:う……、こういったことには心を動かさなそうなのに。
スィオネ:だから呪われるんじゃない?w
ボラフ:*roll*出目は2です。ALは2だから、4点の魔法ダメージですか。『抵抗』も書いてないし、魔法ダメージなので防護点もない。ということはHP19→15ですね。
ドラゴンの雛から受けたダメージではなく、もしかしたら、助けたいというスィオネ様の心に反した行為をした精神ダメージかも。
スィオネ:「助けてあげましょう、ね、ボラフ」
ボラフ:「恐れながら、スィオネ様、我々には手に余ります。親に見つかれば、ひとたまりもありません。ギルドに応援を頼みましょう」
スィオネ:「そんな! それまでこの子はどうするの? 野生の動物に襲われてしまうかも」
サク:「大丈夫じゃ、スィオネ嬢。小さくてもドラゴン、きっとそんな動物なんぞイチコロじゃ」
スィオネ:「でも……」
ボラフ「心苦しいのは私も……同じです」
ちょっと言い淀むのは、実は嘘だということで。
「もっとふさわしい方におまかせするだけです。我々はリサ様からのご依頼をこなしましょう」
スィオネ:「そう……ね、サクさんも言っているし……。分かったわ、わがままを言ってごめんなさい」
いつもはしゃんとしている耳が折れます。
ボラフ:ああ、カワイソウ!!w
そんな表情をさせてしまったことに、4点ダメージですw
GM:そんなところで、次に行きましょうか。またもや『道中イベント』です。今度はサクさんが引いてください。一応、さっきのイベントは山札に戻さずにやりましょう。
サク:はい、じゃあこれっスね。
『困っている人と出会う』。1dして特徴を決める……これもあたしが振ります。
*roll*『女性』っスね。種族は何だろ? 人間でいいのかな、あたしと同じってことにしますか。怪我をした人間の女性がいる。怪我ってどの程度なんでしょ?
GM:すぐに治療しなくても命が失われるわけではないけど、動くことはできない、程度にしますか。脚を捻いているとか、比較的軽めの骨折をしているような感じで。
スィオネ:ちょうどうちには回復魔法が使える人が二人もいるわけだし、回復してあげたら?
ボラフ:ボラフは注意深く観察していますが、反対はしないでしょう。
サク:これ手当するのはフレーバーですか?MPやアイテムって消費するんスか?
GM:そうですね、消費します。
サク:そっかー。となると、アイテム消費よりは寝れば回復するMPを消費する方がいいかな。スィオネちゃんは戦闘になったら魔法でしか戦えないわけだし、サクが使いますかね~。一応は本職の一つだし。
スィオネ:そうですね、スィオネもやろうとするけど、サクさんに制されて引き下がります。
GM:では、そうですね……。治療を行うとして、どれくらい手を尽くしますか? 必要最小限の応急手当か、フルパワーで行くか。
サク:メタ的な考えで言うと、戦闘があるんだろうなとは思うんスど、まー。そんなん思ってませんよねw 出し惜しむことなく回復します。
というわけで、先頭を歩いていたサクがうずくまって苦しそうな声をあげている女性に気づいて駆け寄ります。
「どうなされた、ご婦人?」
GM:「うう……すみません、足が動かなくて」
サク:「ワシはイーヴ神に仕える神官じゃ」
そう言って、懐に忍ばせている聖印を見せます。
「患部を見せてもらうが、いいか?」
GM:パッと見は男性だけども、治療の心得がある神官だと聞いたら女性は安心するでしょう。
「ああ…はい、すみません……お願いします」
スィオネ:駆け出したサクさんにスィオネが追いつきます。
「どうしたんですか、サクさん。……あら? 大変、お姉さん、怪我をされてるじゃないですか! 回復してあげないと!」
サクさんの大きな背中の後ろでぴょんぴょん跳ねながら言いますw
サク:「ここはワシに任せてくれんか。こう見えてイーヴ神に仕える神官でもあるんじゃ」
優しく言って、スィオネちゃんにも聖印を見せます。
スィオネ:神の声が聞こえない身としては、頭が上がらなくなります。
「そ、そうですね。ここはお任せしますわ、サクさん」
また耳が折れます。
ボラフ:じゃあ、ボラフがフォローを入れよう
「魔力は無尽蔵に湧いてくるわけではありません。スィオネ様は、我がパーティーにおいて唯一の後衛。いざというときのために備えて欲しいと、サク様はお思いなのです」
スィオネ:「そう、なのかしら」
折れていた耳が弱々しくも復活します。
サク:じゃあ、まずは1回。【キュア・ウーンズ】。*roll*お、出目10か。MPが16→13になって、威力は5。魔力は3だから、8回復か。10には届かんのー。決して悪い出目ではないと思うんだけど。
GM:今更だけど、10点以上回復する余地があるってことは結構なダメージだったのかもしれませんね。女の人は、何とか意識があるものの、重傷のようだったということにしましょう。
ここでやめて、必要最低限の治療をしたということにしてもいいですが、どうしますか?
スィオネ:さすがにサクさんに2回かけさせるのも申し訳ないし、スィオネも協力しましょう。
サク:「思ったより深い傷のようじゃの…」と汗をかきながら弱音をこぼしてます。
どうぞ助太刀をお願いしますw
スィオネ:任せて!w
「サクさん、顔色が悪いです。私も神官様には及ばないかもしれないですが、回復の心得があるんです。交代します」
【アース・ヒール】をします。MP26→MP23、*roll*出目7だから2。スィオネの魔力は6なので、8点回復ですね。
サク:そもそもの威力表も出目もあたしより低いっていうのに同じの回復量。さすが、魔力の地力が違うな~。
この世界の人的にはどのくらい回復したかって分かるんスかね?
GM:我々のように目に見えては分からないんじゃないですかね。私たちも栄養ドリンクを飲んだからと言って、体力がいくつ回復したかとか分かりませんし。
まあ、栄養ドリングで体力するのかという話はありますけど、まあ、それは置いといて。
これで、先程まで言葉を発するのもできなかった女性も、自身に何が起こったか分からないくらい元気になった。
ボラフ:「さすがです、スィオネ様」
ボラフはすかさず褒めます。
スィオネ:「サクさんがほとんど治してくれてたからよ」そうは言いつつ、自分の【アース・ヒール】が通用したことに誇らしげにしています。
GM:「ありがとうございます、冒険者の方々。本当に助かりました。少ないですが、冒険にお役立て下さい」
女性はそう言って、アイテム<魔晶石(3点)>を2個くれる。
サク:お、消費した分が返ってきた感じでしょうかね。
「ありがたく頂戴いたします。それにしても、何があったかは分からんが、今度からは気をつけるんじゃぞ」と女性を見送ります。
GM:はい、それではボス前イベントに突入です。
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